ギョーザ店「GOOD GYOZA TIME(グッド・ギョーザ・タイム)」(伊那市高遠)が4月5日、伊那・高遠商店街にある空き店舗を活用して期間限定で出店した。営業日は今月28日までの金曜〜日曜。(伊那経済新聞)

 イベントを企画した佃夏子さん

 「きっかけは3月に開催した空き家片付けワークショップ。空き家となっている元商店を使って地域の活性化につながる取り組みができないかと、今回の出店に至った」と話すのは、同店を企画した伊那市地域おこし協力隊の佃夏子さん。

 メニューは「スープギョーザ」(5個入り、700円)、「焼きギョーザ」(8個入り、1,000円)、「PECCARY BEER.生ビール(高遠さくらピルスナー)」(700円)、「フルーツファームかえるのポッケ(すりおろしリンゴジュース)」(550円)、「フルーツファームかえるのポッケ(すっきりリンゴジュース)」(500円)、「お茶やいちえ 高遠棒ほうじ茶」(400円)。イートインも可能。

 ギョーザの皮は佃さんの手作りで、小麦粉は上伊那地域のほか長野県北部と埼玉県の一部地域でしか生産されていない品種「ハナマンテン」を使用。ハナマンテンは超強力粉が特徴で弾力がありコシが強いという。「もっちり、しっとりした皮の食感と、少し大きめにカットされたひき肉、伊那谷産の野菜がふんだんに入った餡(あん)がジューシーな味わい」と佃さん。

 高遠城址公園に桜を見にきたという30代男性は「高遠商店街を散歩中に通りがかりギョーザが目に止まった。カリッと焼き上げられながらも、もっちりした皮と程よい肉汁、具材の春菊の香りも良く、とてもおいしい。赤松の炭を使った皮も見た目がユニークで面白い」と話す。

 将来はギョーザ店を開きたいと考えている佃さんは昨年1月、千葉県から移住。伊那市地域おこし協力隊として活動しており、上伊那地域の野菜を使ったギョーザを作り、他のイベントなどにも出店した経験を持つ。佃さんの協力隊のミッションは「伊那谷農林産物イノベーター」。農林産物を有効活用した新たな商品の開発や農林産物の宣伝、ブランド化推進、未利用農林産物の活用による価値の創造など、伊那谷地域の農林産物を使用した地域活性化を課題に活動している。

 「普段から親交のある伊那谷の農家から野菜を調達し、食材の約85%が伊那谷産。今後、伊那谷産の食材を100%使ってギョーザを作っていきたい。今回は、ナズナ、菊芋、春菊などを使っている。季節によって使う野菜を変え、伊那谷産の野菜を活用して地域の活性化につなげていきたい」と意気込む。

 営業時間は10時〜17時。近隣の商店街無料駐車場利用可能。