杜(もり)の都の初夏を彩る伝統の祭り「仙台・青葉まつり」が5月18日・19日、仙台の中心市街地で開かれる。(仙台経済新聞)

 昨年の宵まつり

 江戸時代の仙台東照宮の祭礼「仙臺(せんだい)祭」をルーツとし、明治に伊達政宗公を祭る青葉神社の祭礼として始まった「青葉まつり」に由来する「仙台・青葉まつり」。1970年代に交通事情などから一度途絶えたが、政宗公没後350年の1985(昭和60)年に「市民がつくる市民の祭り」として復活。松焚(まつたき)祭、仙台七夕と合わせて仙台三大祭りの一つに数えられる。

 東日本大震災の影響で中止となった2011(平成23)年、新型コロナウイルスの流行拡大に伴い中止となった2020年、2021年も含めて第40回となる今年のテーマは「いつでも伊達(だて)を〜祭の都、仙台〜」。仙台・青葉まつり協賛会事務局担当者は「節目にふさわしく仙台市の国内姉妹都市が参加するほか、定禅寺通に有料桟敷席を新設し、ゆったりと観覧いただけるようにした」と話す。

 18日の「宵まつり」では、市民広場、定禅寺通、一番町通、中央通などを会場に、127祭連(まづら)約3800人がすずめ踊りを披露。市民広場ステージでは、昨年に続き仙台市の観光姉妹都市・徳島市の阿波おどりの披露もある。17時30分からは、仙台木遣(や)り会の先導でちょうちんをともした3基の山鉾(やまぼこ)が定禅寺通を巡行する「仙台宵山鉾巡行」を行う。

 19日の「本まつり」では、甲冑(かっちゅう)姿の武者行列、青葉神社のみこし渡御に稚児行列、10基の山鉾巡行、すずめ踊りの大流しと続く「時代絵巻巡行」(青葉通〜東二番丁通り〜定禅寺通)を開催。今年は91団体、約3800人が参加し、全長2.2キロにも及ぶ時代絵巻の大パノラマを展開する。仙台市の歴史姉妹都市・愛媛県宇和島市の「牛鬼」が2台参加するほか、武者行列では、昨年行われた第36回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞した宮城出身の俳優・石山順征さんが伊達政宗公役を務める。定禅寺通では伊達古式火縄銃演武式や仙台消防伝統階子(はしご)乗りの披露もある。

 「祭りの締めを飾るすずめ踊り総踊りはどなたでも参加できる。心ゆくまで楽しんでもらえれば」と同担当者。

 勾当台公園や市民広場では、政宗公ゆかりの地のグルメを一堂に集めた「杜の市」を展開。仙台市の国内姉妹都市コーナーも用意し、徳島市、宇和島市、北海道白老町、長野県中野市のグルメや雑貨を販売する。

 開催時間は、18日=10時〜21時、19日=9時〜17時。