ついに念願の男がやってくる──。

 巨人が米ジャイアンツを退団した筒香嘉智(32)を獲得することが決定的になったと、8日に複数のスポーツ紙が報じた。

 阿部慎之助監督(45)が7日のDeNA戦後に「調査はしていただいている」と明かし、吉村編成本部長も「日本にいる時から能力、実績は素晴らしい」と否定しなかった。巨人はすでに水面下で複数年契約を提示しているという。

 DeNAの主砲として活躍した筒香は、2019年オフにポスティングを使用してメジャーリーグに挑戦。レイズ、ドジャース、独立リーグを含む11球団を渡り歩いた。

 巨人は原監督時代の数年前から米国でくすぶる筒香の動向を注視してきた。そのため、「巨人が筒香を獲得する」という“怪情報”は、オフの恒例となっていた。さる巨人OBがこう言う。

「実は22年の年末から23年の開幕前にかけて、あと一歩で巨人入りという段階まできた。本人の第1希望があくまでメジャーと米国球界残留だったため、実現しなかったが、1年前から『帰国するならDeNAより巨人』と関係者は手応えを得ていた」

 日米通算223本塁打の長距離砲も、近年はマイナー生活が続いていることもあり、前出のOBは「現在の外野陣はドラフト3位ルーキーの佐々木、2年目の萩尾、高卒2年の浅野、中堅の松原、有望株の秋広といったイキのいい若手が何人も台頭しつつある。安易な補強は若手の芽を摘みかねない」と警鐘を鳴らす。

 一方で新助っ人で外野手のオドーアが開幕3日前に電撃退団したこともあり、ファンの間でも筒香取りの賛否が入り乱れているが、前監督の原野球からの脱却に乗り出している阿部監督や球団も、それは百も承知だ。(つづく)

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