<Krush:160大会>◇28日◇東京・後楽園ホール

立ち技打撃格闘技のKrushは「Krush160」を開催し、最後の4試合は、Krushスーパーライト級(−65キロ)選抜4人と、兄貴分ともいえるK−1の同級選抜4人との対抗戦が行われた。

対抗戦の2試合目(第6試合)で、K−1側から元Krush2階級(ライト級、スーパーライト級)王者で、K−1ワールドGP第3代スーパーライト級王座決定トーナメント準優勝の実績を持つ佐々木大蔵(33=K−1 GYM SAGAMI−ONO KREST)が登場。Krush選抜の寺島輝(TANG TANG FIGHT CLUB)と対戦した。

佐々木はこの試合まで大和哲也(22年9月)、白鳥大珠(23年3月)、パコーン・PK・センチャイムエタイジム(23年6月)を相手に3連敗中。しかもパコーン戦から約11カ月のブランクがあった。

それでも1R、寺島の伸びる右ストレートを見切ると、距離を詰めて左右のパンチを連打。最後は2分19秒、コーナーに追い込み、左フックからの右ストレートで豪快に倒した。

試合後にマイクを握り「ただいま! いや〜10連勝から3連敗。暗闇の中というか、そんな1年半だったんですけど、続けてきて良かったなって思うし。そばで支えてくれた家族、応援団、スポンサー、みんなの力で生きてこれたというか。みんなに力を届けたいと言ってるんですけど、自分が一番力をもらってる。いつもありがとう」と感謝の言葉を口にし、その目には涙が浮かんでいた。

全試合終了後のインタビューには、小学1年生になった長男大弥(だいや)くんがデザインして作ってくれたというタオルを首にかけて登場。タオルには「パパへ、つぎしあいがんばってね」の文字が入っていた。

「お守りですね。息子にこの1年半、負けてる父ちゃんの姿を見せてしまったので。僕よりもすごく泣いてたし。パパは強いんだぞという姿を息子に見せたいというのが自分の原動力なんで」と笑顔を見せていた。【千葉修宏】