朝帰りして、寝落ちしてしまった旦那さん。この状況がしばらく続いたことで、奥さんからの”強烈な仕返し”が…。起きてみると顔面がカピカピ、目も開けにくいことに気づいたという。鏡を確認しにいくと、自分が『ちいかわ』のハチワレになっていることを自覚。衝撃の姿となった自分を見て、「うまいねぇ」「(顔の)下を捨てたんだ」と冷静に分析して褒める様子はTikTokで401万回再生の反響を集めた。投稿者の若ハゲ美容師サトウさん(@moukonoji)に、自分をキャンバスとして投稿している想いを聞いた。

◆『親しき中にも礼儀あり』を忘れず…日頃から行動で示す、家族への気持ち

ーー朝起きて自分が別の何かになっていることをどのように受け止めますか? 顔がパリパリになっていて、「あ…やられている」ということにどう気づくのか、どんな気持ちになるのでしょうか?

「まず、最近では目が覚めた瞬間、床で寝てしまっていた事実、絵の具で目が張り付き開かないという事実から『やられたな』と割と早い段階で悟ります。内心、『今回は何を作ったのか?』とワクワクしていますが、露骨すぎると妻の創作意欲を損ねる原因になってしまうかもしれないので、『もう、やめてよ』という様な反応に落ち着いております。また、妻の作品を壊さないように(半乾きのところは無いか? 紙で作った輪郭に注意する、など)細心の注意を払って触診することも心がけています」

ーー顔を変身させられてしまう理由に、朝帰りで寝てたから…とありますが、ご夫婦の間ではどのような会話が?

「朝帰りするにしても事前に朝帰りになるかもしれないと伝えること、予定が押して『やっぱり帰りが遅くなってしまう』など、最低限の報告は必ずする。そして朝帰りする日は、妻が子どもたちを寝かしつけてくれているので、その分自分が極力洗濯物を干すとか、ゴミを出すとかして感謝を行動で示す様にしています。『親しき中にも礼儀あり』を忘れることなくいようと日頃から話しています」

ーー特に「すごい!」「これは上手い! してやられた!」と思う奥さんの作品は何ですか? 理由とともにお聞かせください。

「ガリガリくんです。妙にしっくりきていて気持ち悪かったのと、初めて紙で作った輪郭を足されて作られた作品だったので顔の中に収めるという固定概念をぶち壊した妻のアイデアには感服しました」

◆「『自分はハゲてるんで』と言える人が僕はかっこいい人間だと思う」

ーー投稿の反響について「奥様のセンスいい!」「笑い死ぬ」「朝帰りしすぎw」「いや、絶対起きてるのよw」などコメントも。反響をどのように受け止めていますか?

「コメントは全てありがたいの一言です。今では様々な視点からリクエストをしてくださったり、そんなところを見てるのか! といった面白い着眼点のコメントもあるので投稿の仕方の参考にさせていただいています」

ーープロフィール欄に「美容師なのにハゲ」という絶望を乗り越えた男(32)とありますが、いつ頃からそこをコンプレックスと感じはじめ、当初どんな気持ちだったのでしょうか?

「僕は中学生の頃のあだ名は『ハゲナルシスト』でした。おでこが広いくせに気取っていたのでそのあだ名がついていました。なので中学くらいからずっとコンプレックスでしたし、2年前くらいまでInstagramに投稿する写真は必ず編集でおでこを半分くらいまで狭くして投稿していました」

ーーそれを乗り越えたきっかけは何だったのでしょうか?

「間違いなく”若ハゲ美容師サトウ”というアカウントを始めてからです。最初SNSで目立つには『逆説が大事』というのを何かで見て、頭の中では僕自身の逆説が何なのか、わかっていました。『美容師なのにハゲ』というところです。自分で『ハゲ』と言う勇気を持ってネタにしてみたところ今まで得られない程の反響をいただきました」

ーー日本はハゲに厳しすぎる文化もあるかと思います。同じ悩みを抱えている人に今後どのように夢や希望を与えていきたいですか?

「コンプレックスって要は人と違う部分をマイナスに捉えている事柄で、プラスに捉えたらそれは“個性”になると思うし、自分のコンプレックスを受け入れて大きな声で『自分はハゲてるんで』と言える人が僕はかっこいい人間だと思うので、1人でも多くのコンプレックスを持つ人達のカリスマになれると嬉しいです!」