Huw Jones David Milliken

[ロンドン 27日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は27日、不透明なプライベートエクイティ(PE)業界のリスクと英主要行のバリュエーションが国際的に見て抑制的な背景について、さらに分析を進めると表明した。

英中銀の金融行政委員会(FPC)は3月四半期会合の議事録で「PEセクターはプライベートクレジットやレバレッジドレンディングと密接に関連しており、英国の実体経済への資金供給において重要な役割を果たしている」との認識を示した。

一方で同セクターの資産バリュエーションやレバレッジを評価することは難しく、より広範な金融安定性や投資、雇用に対するリスクを評価することが難しくなっていると指摘。PE投資を受ける企業は高金利での借り換えを回避するため「修正・延長」契約や「繰延利息」契約に移行しており、将来的に問題が積み重なる可能性があるという。

その上で、FPCは6月の金融安定性報告書でこれらのリスクに対するさらなる評価を示すとした。

また、主要行の全体的な収益性は堅調に推移すると見込まれるとしつつ、将来の収益性を示す市場評価指標は依然として抑えられていると指摘。こちらも6月にさらなる分析結果を公表するとした。