[ロンドン 2日 ロイター] - 英小売協会(BRC)の2日の発表によると、3月の小売店頭価格は前年比1.3%上昇と、2月の2.5%上昇から鈍化し、2021年12月以来の低い伸びとなった。

インフレが急速に鈍化していることが改めて浮き彫りになった

食品価格は3.7%上昇。2月は5.0%上昇していた。非食品価格は0.2%の上昇にとどまった。2月は1.3%上昇だった。

イングランド銀行(英中央銀行)はエネルギー価格の一段の下落などを背景に4─6月の総合インフレ率が2%を下回ると予想している。

BRCのヘレン・ディッキンソン最高責任者は、店頭価格の上昇ペース鈍化について、小売業者間の競争、乳製品価格の下落、人気のチョコレートブランドの安売りが背景だと指摘。

「消費者にとっては良いニュースだが、小売業者は今月以降、大幅なコスト上昇圧力に直面するとみられ、インフレ鈍化の進展が危ぶまれる可能性がある」とし、増税、リサイクル費用の負担、欧州連合(EU)離脱後の新たな国境検査、最低賃金引き上げなどの要因を挙げた。