[30日 ロイター] - フランス国立統計経済研究所(INSEE)が30日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%増だった。個人消費と企業投資が上向いた。

ロイターがまとめた市場予想(0.1%増)を小幅に上回った。昨年第4・四半期の0.1%増からやや加速した。

第1・四半期の家計支出は0.4%増。昨年第4・四半期は0.2%増だった。企業投資は0.5%増。昨年第4・四半期は高金利が響き0.8%減だった。

エコノミストの間では経済活動が年内に回復するとの見方が多い。インフレ鈍化で消費者の購買力が上がり、利下げで投資が増えると見込まれている。

統計発表後、ルメール経済・財務相は「フランスの経済成長は改善している」と表明。政府は2月、今年の経済成長予測を1.4%から1%に下方修正。財政赤字の予想も引き上げており、野党から経済運営を厳しく批判されていた。

第1・四半期のGDPはフランス中央銀行が今月初旬に発表した予測と一致した。    

INSEEが同時に発表した4月の欧州連合(EU)基準フランス消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比2.4%上昇と、2021年8月以来の低い伸び。3月も2.4%上昇だった。

ロイターがまとめた市場予想は2.2%上昇だった。