[シドニー 2日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)のケント総裁補は、中銀が金融システムへの流動性供給方法について、定例の公開市場操作(オペ)を通じて潤沢な資金供給を行う方式に変更する方針であることを明らかにした。

市中銀行が中銀に預ける超過準備とES(為替決済)残高に支払われる付利を下限金利とする現在の方式は廃止するとした。

その代わり、債券などを担保に資金を供給するレポオペを政策金利であるキャッシュレートの水準近辺で実施し、銀行の準備金への需要を満たすとした。

準備供給を需要に応じて行うことで、キャッシュレートやその他の短期金利への影響が最低限に抑えられることになると説明した。

中銀は新型コロナウイルスの流行下で金融システムに大量の資金を供給したが、銀行が預け入れる準備預金は、中銀から受けた緊急融資の返済に伴い徐々に減少している。

ケント氏は、新制度の導入により、準備預金の減少が短期金融市場に不必要な変動や混乱をもたらすリスクが軽減されると語った。

中銀は近く、新制度に関する意見公募を実施し、その後にオペの詳細を決定する。