短歌結社かささぎ社(松尾純人代表)が歌誌『かささぎ』春号を発刊した。

 「私の一首選」は廣澤益次郎さんが松尾純人さん「わが余生取り崩しゐる日々なれど秀歌詠まむとの思ひは消えず」、大坪伸子さんが渕幸代さん「身を起こす辛さ知りたり膝と肘曲げて立ちゐし母を想へり」、北祐二郎さんが浦川鴻子さん「日の当たる丘の斜面を五線譜に朱の彼岸花ポツポツと咲く」を選んだ。

 表紙詠は、誌上短歌会で一席となった山下セツ子さん「MRIの画像を前に腕を組み見詰むる医師の沈黙長し」を選んだ。