静岡県の川勝平太知事が職業差別とも受け取れる発言をしたことについて、4月5日までに2400件を超える批判的な意見が県庁に寄せられました。川勝知事は5日、発言を撤回しました。

川勝知事は、4月1日の県庁の新入職員への訓示で職業差別とも受け取れる発言をしたとして、批判が殺到していました。翌日には、6月の県議会をもって辞任する意向を表明しました。

発言をめぐっては、5日午後5時までに2571件の意見が県庁に寄せられ、そのうち2458件は「訓示での発言を撤回しないのはおかしい」「6月を待たずに即刻辞職すべきだ」などの批判的な意見でした。

川勝知事は、5日午後6時半過ぎ、記者団の取材に応じ、発言を撤回しました。

<静岡県 川勝平太知事>
「これは職業差別であるという風に、いま、ご理解されている人が急速に増えてまいりました。これは不正確で、そういうご理解をしていただくのは本意ではございませんので、『毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を売ったりということと違って、基本的には皆様方は頭脳・知性の高い方たちです』というくだりを削除いたしまして撤回いたします」
「職業差別は悪です、してはなりません。そういうつもりもありません。そうしたことをしてきたこともありません」

職業差別とも受け取れる発言については、これまで謝罪はしたものの、撤回はしていませんでした。県議会の最大会派である自民改革会議や公明党県議団が発言の撤回や1日も早い辞職を求めていました。