川勝知事の辞職に伴う静岡県知事選挙は、5月9日告示、26日投開票に決まりました。知事選には前の浜松市長・鈴木康友さんが出馬する意向を固めたことがわかり、元副知事・大村慎一さんとの選挙戦に突入する見通しです。

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<大村慎一氏>
「どういう方が候補として出ても、県政を立て直して再構築していく。私ならできると強く思っているので、その点についてはまったくブレはありません」

知事選への出馬表明をしている元副知事の大村慎一さん。意識するのは対抗馬となりうる前浜松市長の動きです。

関係者によりますと、経済界の重鎮・スズキの鈴木修相談役と自民党の一部県議が4月10日、浜松市で会談。鈴木相談役たちは、前浜松市長の鈴木さんの支援について確認したということです。

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鈴木さんは10日までに出馬の意向を固め、これまでのSBSの取材に対し「市長の経験は県政運営に活かせる」と意欲を示していました。4月15日に正式に出馬を表明する予定で、会見には、ハマキョウレックスの大須賀正孝会長、遠州鉄道の斉藤薫会長、鈴木康友さんが浜松市長だった時の元後援会長代行の吉川彰さんも同席するということです。

連合静岡によりますと4月11日、鈴木さんからの推薦依頼を受け取ったということで、12日の立憲、国民、ふじのくに県民クラブとの4者協議までに方針を決めたいとしています。

ポスト川勝を決める知事選。静岡県庁では4月12日、県選挙管理委員会が開かれ、知事選は5月9日告示、26日投開票と決まりました。

知名度を上げたい大村さんは11日、リニア問題で揺れる大井川流域の自治体にあいさつ回りです。

<大村慎一氏>
「よろしくお願いします」
<島田市 染谷絹代市長>
「がんばってください」

島田市の染谷市長は、県のトップに求められるのは「対話」だと訴えました。

<島田市 染谷絹代市長>
「大いに期待をしています。35市町のトップと毎年1回は知事と直接対話して課題を話し合う機会を持っていただきたい。これまでの15年間、それはなかったんです」

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<大村慎一氏>
「リニアについて、大井川流域には水の問題などいろいろな課題がある。市町の意見を充分に聞いてほしいという話がありましたので、対話をしたうえで重要なリニアの課題にも取り組んでいきたいと申し上げた」

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立憲民主党の渡辺周衆議院議員は4月10日、報道陣の取材に対し出馬について「意欲はある」と明言しています。

こうした中、県議会最大会派の自民改革会議は11日、役員会を開き、知事選に向けた会合などのスケジュールを確認しました。

その後、役員の選考会を開き新たな県連の三役が内定。知事選については今の役員と新たな役員が一丸となって取り組む考えです。

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<選考委員長 植田徹県議>
「候補者の政策をしっかりお聞きしてですね、我が会派の政策と合致することが第一だという点を確認しました」

知事選の日程が決まり、選挙戦の構図も見えつつある一方、まだ与野党ともに支援の方向性がまとまっていないのが現状です。