横浜F・マリノスは4月17日、アジア・チャンピオンズリーグの準決勝・第1戦で、Kリーグ2連覇中の蔚山現代と敵地で対戦。相手の7本に対し、18本のシュートを放つも、最後までゴールを奪えず。19分に喫した失点で0−1で敗れた。

 悔しい結果となったが、左ウイングで先発した宮市亮は、「(2戦合計で考えれば)まだ前半が終わったところなので、残りの90分で0−1も悪くない」と言い切る。

「守備陣が頑張ってくれたし、ポープ(・ウィリアム)のすごいビッグセーブもあった。攻撃陣の僕らとしては何とか得点を取りたかったけど、幸いなことにホームでまだチャンスがある。ヨーロッパのチャンピオンズリーグを見ても何が起こるか分からないし、セカンドレグをホームでやれるのは大きなアドバンテージだと思う」

 この日韓戦は、両軍ゆかりの選手の多さでも注目を集めた。横浜で元蔚山の天野純、同クラブのアカデミー出身のナム・テヒ、蔚山で元横浜のユン・イルロクがプレーしているのだ。

 韓国王者にはまた、元Jリーガーが多数在籍。日本代表歴のある江坂任、34歳のCBコンビ、ファン・ソッコとキム・ヨングォンら、馴染みのある選手が顔を揃えたなか、宮市は兄貴と慕う韓国代表のレジェンド、イ・チョンヨンとの再会を果たした。

 2人はかつてイングランドのボルトンで共闘。以前のインタビューで宮市に「ベストチームメイトを1人挙げるとしたら誰?」と訊いた際、その名を挙げていた。
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「彼にはお世話になりすぎて。今でももちろん交流がある。兄貴のようにしてもらい、本当にお世話になった。もう家に住んでいたぐらい。オフシーズンに韓国に会いに行ったりとか、日本に来てくれたりしている」

 現在は母国の強豪で戦う盟友と、試合後に言葉を交わす姿があった。刺激を受けたようだ。

「本当のお兄ちゃんのような存在なので、またこうやって会えて嬉しい。ただ戦いになれば、もちろんそこは一線引いてるけど、試合が終われば(ひとりの兄貴)」

 運命の“後半戦”は1週間後。宮市はより成長した姿を兄貴に見せられるか。「もう勝たないと次には行けないので。勝つか、負けるか。それだけのシンプルな戦い」と腹を据える。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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