度重なる怪我を乗り越えたハマのスピードスター、宮市亮が濃密なシーズン序盤に手応えを示した。

 横浜F・マリノスは4月24日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝の第2レグで、蔚山現代(韓国)とホームで対戦。敵地での第1レグは0−1で敗れたなか、3−2で2戦合計3−3とし、PK戦に持ち込んだ末に雨中の死闘を制し、アル・アイン(UAE)との決勝に駒を進めた。

 宮市は81分から水沼宏太と共にピッチに入り、縦横無尽にピッチを疾走。ファーで必死に足を伸ばし、あとわずかで決勝点という惜しい場面を作ったほか、延長終盤にはチームを勢いづかせる猛烈なプレスでスタンドを大いに沸かせた。

 試合後、大粒の汗を流しながら取材エリアに姿を見せた宮市は、充実した表情で「簡単ではない試合でしたけど、最後の最後まで諦めなかった姿勢が、勝利に結びついたと思います」とコメント。そのうえで、今季開幕からの怒涛の2か月に関して、次のように語った。
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「試合数が多すぎてシーズン終盤なのかなって思うぐらいの怒涛の感じです。だけど、まだ4月で、シーズンで言えば、あと8か月ぐらいあるので、しっかり怪我なくやっていきたいと思います。離脱することなく頑張りたいです」

 先日には、日本代表の先輩であり、自身もプレーしたドイツリーグのレジェンド、長谷部誠が今季限りでの引退を発表した。「何かメッセージを送りましたか?」と尋ねると、宮市はその場でこんな熱いメッセージを発信した。

「僕が掛ける言葉というか、何千、何万のメッセージが来ていると思うので、あえて僕からはあれでしたけど...。本当に日本の先駆けというか、ドイツであれだけ活躍できるのも、 彼にしかできないことだと思います。まだシーズンが最後まであるので、『お疲れ様』と言うのは早いかもしれないですけど、『本当に偉大な背中を見せていただいてありがとうございます』と、メディアを通して伝えてほしいなと思います」

 左腕に腕章を巻き、先頭を走り続けた40歳から刺激を受ける31歳は、Jリーグ、ACLの舞台でさらなる輝きを放てるか。その先にある日本代表復帰も大いに期待したいところだ。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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