U-23日本代表は4月29日、カタール・ドーハで開催されているU-23アジアカップの準決勝でイラクと対戦し、2−0で快勝。決勝進出に伴い、自動的にパリ五輪の出場権が与えられる3位以上が確定し、日本の8大会連続の五輪出場が決定した。

 日本は5月3日に決勝でウズベキスタンと対戦するが、最重要目標であった大舞台への切符を手にした今、ファイナルへ挑むうえで選手たちのモチベーション維持も難しいポイントだろう。

 イラク戦の翌日、日本サッカー協会の山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)が取材に応じ、自身がコーチとして参加したアトランタ五輪を回想。1996年のアジア最終予選の準決勝で、サウジアラビアを下して五輪出場が決まった後、まだ決勝戦があることに対する当時の選手たちの反応を明かした。
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「アトランタ五輪(アジア最終予選)の準決勝でサウジアラビアに勝って、決勝戦があるって言ったときに、選手みんな、『なんで決勝なんかあるんだよ』って言いましたからね。『いらねぇ』っていう感じだった。オリンピックに出ることが目標だったわけです」

 山本氏は一方で大岩ジャパンについて、「だけどこの世代は、(五輪に)出ることが最低条件だと言っている」と強調。そのうえで、「それが日本の積み上げてきた歴史だと思う。優勝しないと評価されない、という先輩たちがやってきてるということが、日本の財産、積み上げてきたものだと思うので、そこは時代が明らかに変わって、成長していると思う」と語った。

 日本サッカーの成長とともに、選手たちの“意識”も変化している。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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