アストン・ヴィラ所属のフランス人DFクレマン・ラングレとブライトン所属のスペイン代表FWアンス・ファティについて、保有元のバルセロナが今夏の売却を検討しているようだ。4月30日、スペイン紙『スポルト』が伝えている。


 チャンピオンズリーグ(CL)とコパ・デル・レイでベスト8敗退に終わり、連覇を目指すラ・リーガでも首位レアル・マドリードと「11」ポイント差を付けられ、今シーズンを無冠で終えることが確実となっているバルセロナ。そうしたなか、今月に入り当初6月末での退任を表明していたシャビ・エルナンデス監督の続投が決定。今夏の移籍市場での補強の噂も複数挙がるなど、既に来シーズンに向けた動きが本格化している。


 しかし、クラブは依然として深刻な財政難に陥っており、新戦力の獲得に向けては人員整理による資金捻出が必須の状況。この度『スポルト』が報じたところによると、ジョアン・ラポルタ会長ら上層部も余剰戦力の売却を今夏の優先事項と捉えており、既に複数名を今夏の放出候補としてリストアップしているとのこと。現在レンタル移籍中のラングレとファティの名前もその中に含まれているようだ。


 2シーズン連続レンタル中のラングレは、昨年夏から所属するアストン・ヴィラでここまで公式戦23試合に出場。しかし、ウナイ・エメリ監督率いるチームに残留する可能性は低く、今夏にバルセロナへ復帰することが濃厚だという。また、昨年夏にブライトンへ活躍の場を移したファティも度重なる負傷の影響で継続的なパフォーマンスを発揮できていないことから、今夏の退団の可能性が高いようだ。前者は2026年6月末、後者は2027年6月末までバルセロナとの現行契約を残しており、クラブ側としては移籍金の回収が見込める今夏のタイミングでの売却を望んでいるという。


 なお、ラポルタ会長はここ数週間に渡ってサウジ・プロフェッショナルリーグ所属のクラブとの会談を行っており、今夏の移籍市場での動きについて話し合っているとのこと。ラングレとファティに対する関心も明らかになっていることから、両選手が今シーズン終了後に中東へ移籍する可能性もあると『スポルト』は指摘している。