2024年2月3日(土)、歌舞伎座で上演中の『猿若祭二月大歌舞伎』(さるわかさいにがつおおかぶき)夜の部『猿若江戸の初櫓』(さるわかえどのはつやぐら)の終演後に、「節分祭(せつぶんさい)」の豆まきが行われた。

劇場の年中行事として多くの人に親しまれている歌舞伎座の「節分祭」豆まきは、令和2(2020)年以来、4年ぶりの開催となった。夜の部『猿若江戸の初櫓』が終演し、再び幕が開くと、紅白幕の張られた舞台に、『猿若祭二月大歌舞伎』に出演の俳優18名が登場。舞台から豆をまくと、客席からは大きな拍手が起こった。

(左より)尾上松緑、中村七之助、中村長三郎、中村勘九郎、中村勘太郎、中村種之助、坂東亀蔵、中村獅童

(左より)尾上松緑、中村七之助、中村長三郎、中村勘九郎、中村勘太郎、中村種之助、坂東亀蔵、中村獅童

中村勘九郎が「父、十八代目中村勘三郎の十三回忌追善、猿若祭に本当に沢山の皆様、お越しくださいまして、誠にありがとうございます。これより節分追儺式(せつぶんついなしき)を執り行いと思います。この歌舞伎座におきまして追儺式がおこなわれるのは実に4年ぶりでございます。皆様ご協力の程、よろしくお願い致します。福はー内! 鬼はー外!」と声を掛けたことを合図に、出演者が升を手に豆入りの袋をまくと、客席はより一層の熱気に包まれた。さらに、舞台に登場した鬼に向かって豆を投げる出演者の姿に、観客から笑い声が起こる場面も。鬼が花道へ逃げて行き、用意された豆をまき終わると、劇場内が歓声と笑顔に包まれた。


最後に勘九郎より「皆様にとりまして、今年が良い年に、幸せな年になりますよう、また沢山の福が舞い込みますよう祈念いたしまして、手を締めさせていただきたいと思います。皆様、お手を拝借!」と発声をし、お客様と共に手を締め、一年の無病息災を願い、節分祭を終えた。


豆まき出席者:総勢18名
中村勘九郎、中村七之助、中村勘太郎、中村長三郎、中村鶴松
中村福助、尾上松緑、中村獅童、片岡亀蔵、坂東亀蔵、中村歌昇、中村萬太郎、坂東新悟、中村種之助、中村児太郎、中村橋之助、中村歌女之丞、中村吉之丞
 

なお、『猿若祭二月大歌舞伎』は歌舞伎座にて26日(月)まで上演。