2024年5月10日(金)〜5月19日(日)品川プリンスホテル クラブeXにて上演される、パーセプションステージ『Opus.COLORs』。この度、本公演の稽古場オフィシャルレポートが公開された。

「Opus.COLORs」とは、企画・原案の他、人気アニメ「スタミュ」のスタッフが再結集して制作したオリジナルアニメ。本公演は舞台版となり、アニメでシリーズ構成・脚本を務め、揺れ動く複雑な心情を丁寧に描写したハラダサヤカが自ら筆を執り、物語を再構築。さらに、心の機微を掬い上げ、ダイナミックな身体表現で魅せる手腕に長けた吉谷晃太朗が演出を手掛ける。

描かれるのは、鑑賞者の感覚にダイレクトに影響を与える没入型デジタル絵画『パーセプションアート』に、青春を懸ける高校生たちのドラマだ。。パーセプションアートは、実作業を担う『アーティスト』とそれをプロデュースする『グレーダー』のペアが、一心同体となって作り上げるもの。 

稽古場オフィシャルレポート

4月中旬、暖かな日差しが降り注ぐ稽古場では、パーセプションステージ『Opus.COLORs』のはじめての通し稽古が行われていた。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

本作は、人気アニメ「スタミュ」のスタッフが再結集して制作したオリジナルアニメ「Opus.COLORs」(全12話)を原作とした舞台だ。作品を描く“アーティスト”とそれをプロデュースする“グレーダー”が2人1組で作り上げる、没入型デジタル絵画『パーセプションアート』という架空のアー トに青春をかける少年たちを描く。
舞台スタッフは、脚本をハラダサヤカ、演出を吉谷晃太朗、振付をヒットンが担当。アニメと同様にミュージカル「スタミュ」スタッフが集結して制作する。

物語は『パーセプションアート』の生みの親である亡き月見里夫妻の息子・月見里 和哉(岸本勇太)が両親との思い出を胸に、自身もパーセプションアーティストになるという夢を抱いて美術分野の名門・永茜高校に幼馴染の都築 純(結城伽寿也)と共に入学するところから始まる。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

幼い頃に同じ夢を追いかけていたが、今は疎遠となってしまった多岐瀬 響(磯野亨)との久しぶりの再会や永茜高校に通う、灰島 伊織(松田昇大)、由羅 拓海(新納直)斑鳩 杏寿(北乃颯希)、榊 知陽(松井健太)、御来屋 楓(瀬川拓人)、桐乃江 麻秀(川隅美慎)ら個性溢れるキャラクター達との出会い、それぞれの関係性が「NOVA」「++ Grid ++」「EVOCATIVE」などアニメ楽曲を用いてエキサイティングに描かれる。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

楓と麻秀の幼馴染である、織堂 優一(添田陵輔)と登世 康平(大見拓土)はコミカルで軽快なやり取りで場面を彩る一方、拓海の兄で、学生たちのお目付け役であるジェネラルズのメンバー由羅 大樹(上仁樹)は、「Close-Up」で確かな存在感を放つ。
アニメ楽曲を生歌で披露するキャスト達の熱量も相まって冒頭から目が離せない展開が続いていく。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

さらに品川プリンスホテルクラブeXの円形ステージのほか、客席の中にサブステージを設置、客席通路をも舞台と見立てたステージングで、客席のどこにいても彼らと共に物語に没入できる仕掛けも面白い。
当然、キャスト達には360度・全方位に観客がいるなかでの芝居が求められる。
正面のみならず、背中や指先、目線の細部にまで精神を張り巡らせて演じる姿は、まだまだ粗削りながらもキャスト達の本作への意気込みを感じさせた。
また2人1組で作られる『パーセプションアート』が多数登場するが、作品のカラーやテーマに合わせて舞台上での表現方法を変えているのも見どころだ。あるペアの『パーセプションアート』では映像と音と光、そしてPerformer(仲田祥司、伊藤友惠)らによる心象表現も加えることで、大胆かつ幻想的な印象を観客に抱かせる。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

約2時間にわたる、はじめての通しが終了すると稽古場からは自然と拍手が起こる。
失敗があってもいい、とにかくやってみようと挑んだ通し稽古は、全体の流れを確認すると共に登場人物たちの感情の機微が粒立ってきたように思う。そして、ここからが作品をブラッシュアップさせていく重要な期間となる。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

稽古終了後のキャスト達が、和哉たちと同じように学校生活さながらペアに分かれて新たに発見した感情や台詞のニュアンス、修正箇所についてお互いに確認しながら、意見交換をしている姿をみていると、初日までに、どこまで化学反応が起こっていくのか期待で胸が膨らむ。

演出を務める吉谷晃太朗も「今作のテーマである『没入空間』を表現するために、舞台と観客席の境界線を限りなく失くしました。『客降り演出』ってものじゃありません。観客の皆様も空間のひとつとなって頂きたいと思います。ご覧になるお席によっても見え方が変わります。その瞬間でしか感じられない世界です。また映像や照明、舞台の回転昇降機構をふんだんに使い、様々なシーンを展開していきます。舞台だからこそ出来るアートの世界をお楽しみ頂きたいと思います」と確かな手応えを語る。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』稽古場写真

パーセプションステージ『Opus.COLORs』は5月10日(金)より品川プリンスホテルクラブeXにて開幕。現在、チケットは一般発売中。是非、彼らの織り成す多様な色彩を劇場で体感してほしい。