所属事務所は何度も頭を下げて謝罪の意を伝えたが、騒動の発端である本人には、これといった謝罪の言葉もない。
一時は決別する雰囲気まで見せていた所属事務所AOMGと歌手MEENOI(27、本名パク・ミニョン)は、長い対話の末に円満に関係を回復したという。
しかしMEENOIに対する大衆の視線は、依然として厳しいままだ。彼女の真摯な謝罪と今後の姿が重要になると見られる。

“広告ドタキャン騒動”とは

4月11日、AOMG側は「当社はMEENOIと長時間にわたって深みのある対話を進め、円満な関係回復を成し遂げた」と発表した。
特に「一連の事態に対応する過程で、当社の不十分さによって所属アーティストであるMEENOIの立場を十分に配慮できなかった部分がある。MEENOIのファンと大衆の皆さんに、もう一度申し訳ない。今後はアーティストとより緊密なコミュニケーションを取り、不必要な誤解が発生しないよう努力する」と伝えた。
「一連の事態」とは“広告ドタキャン騒動”のことだ。その騒動によって、MEENOIには「憎たらしい人物」というイメージがついた。ライブ配信中に突然、涙を流しながら“先汁必勝”(涙を武器にする行為を揶揄するスラング)を試みたが、その後に明らかになった顛末はMEENOIにとって有利なものではなかった。
“広告ドタキャン騒動”の発端は、2月5日に行われたMEENOIの“涙のライブ配信”だった。その2日後、モデル契約を結んだ化粧品ブランドとの撮影が1月に予定されていたが、彼女が約束の2時間前に突然キャンセルしたとの事実が知らされた。
所属事務所側は、広告撮影の不参加は認めながらも「当社とアーティスト間の広告契約締結代理署名に対する権限の理解が互いに異なり発生したこと」と説明した。
しかし“広告ドタキャン騒動”は、手のほどこしようがないほど大きく広がっていった。なぜかMEENOIが3月4日、広告を当日ドタキャンしたわけではないと釈明したからだ。

MEENOIの無理な要求が原因だった

彼女は「今回の広告は契約書の内容も共有されず、いつ契約書が書かれたのかも教えてもらえなかった。この時、私の印鑑とは違う形の私の名前が書かれた偽の印鑑が押されており、2022年度広告契約書と比較して内容が多いと感じ、契約条件の修正を要求したが、調整ができず、撮影できないという意思を正確にした。会社と立場の差が縮まらず、双方とも弁護士の検討を受けている」と主張した。
ただ、その後に公開されたMEENOIと所属事務所によるトーク内容で、MEENOIがその業者と広告金額、企画案の調整などを通じて、相当の部分を認知していたことが明らかになった。
化粧品ブランド側も「契約書上、広告モデルに無理な要求はなかった。すべての状況は協議金の条件だけで進行した」と明らかにし、MEENOIに対する非難が殺到した。一言で、MEENOIが広告料を2倍にしろと要求して生じた騒動だったのだ。
「憎たらしい人物」の烙印を押されたMEENOI。2023年に開かれたフェスティバルに1時間近くも遅刻し、謝罪なしに公演をしたかと思えば、ライブ配信中に室内喫煙をしたと見られる姿も発見され、「憎たらしさ」がさらに強調された。
それでも所属事務所は今回、「MEENOIが健康な音楽活動を続けられるよう最善を尽くし、支援することを約束する。HIPHOP音楽の発展にも貢献できるように心血を注ぐ」と、大衆に許しを求めた。
“広告ドタキャン騒動”を通じて、完全に信頼を失っただけに、MEENOIと大衆の距離は遠く見える。彼女が今後、どんな姿を見せるかによって、その距離は近くも遠くもなるといえそうだ。
(記事提供=OSEN)