ドジャース大谷翔平投手は29日(日本時間30日)、敵地チェイス・フィールドでのダイヤモンドバックス戦に「2番DH」で先発出場。初回の第1打席に中前打、8回の第5打席に左翼への適時打を放ちチームの勝利に貢献した。

■不運に見舞われたデータも

大谷はドジャース3点リードの8回表、無死一、二塁での第5打席で左翼への適時打を打ち、5試合ぶりのマルチ安打を記録した。この日は4打数2安打1打点1四球、打率.341と好調を維持している。

一方で、今季は得点圏で凡退するケースが多く、この試合も1死満塁で迎えた第2打席は二ゴロ併殺打に倒れていた。ここまでの得点圏打率は.194と今ひとつだが、キャリア通算では.290、昨季も.317と結果を残しており、とりわけ数字が悪いわけではない。

米専門メディア『Dodgers Nation』のYouTube番組「DN postgame」でホストを務めるダグ・マッケイン氏も、自身の公式Xでこの件に言及。「大谷は得点圏でボール球を追いかけたことがあるか、イエス。少しアグレッシブすぎたか、その通りだ。だが、彼の過去の成績と予想される数字を見れば、162試合の間にすべてが平均的な数字に戻ることがわかるだろう。ショウヘイはショウヘイだ」と、あくまで一時的なものに過ぎないと強調した。

大谷は今季、長期スパンで通常3割前後に収束すると言われるインプレー打率「BABIP(Batting Average on Balls in Play)」が.375と高水準だが、得点圏に限るとわずか.208まで低下する。打球関連の指標は悪くなく、強い当たりが野手の正面に飛び、不運が絡んだため極端な低打率に陥ったと見る向きも少なくない。周囲の“雑音”を吹き飛ばす好打連発は、時間の問題だろうか。