私たちの生活に欠かせないスマートフォン。長年使い続けていると、表面がふくらんでくることがあります。そのままにしておくと発火や発煙の危険があり注意が必要です。こうしたスマホは、内部で何が起こっているのでしょうか。

TBC

1台のスマートフォン。一見すると何の変哲もありませんがよく見ると、表面が丸くゆがみ隙間ができています。視聴者の男性から「使い続けても大丈夫か」と番組に情報提供がありました。そこで。

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千葉陽太記者:
「こちらのスマートフォン、見ての通り膨張しているのですが、使い続けているとどんな危険性があるのか、スマホ修理専門店に聞いてみます」

TBC

スマホ修理の専門店に依頼し中の様子を見てもらいました。いったい中はどのような状態になっているのでしょうか。

隙間の原因は…

表面がゆがみ隙間ができてしまったスマホ。修理の専門店に依頼し内部の様子を見てもらいました。

TBC

iCrackedStore仙台ロフト 岡部光さん:
(Q状態としてはいかがですか)「状態としてはバッテリーが膨張しているので危険な状態。発煙・発火の恐れがあります」

TBC

スマホに内蔵されている「リチウムイオン電池」が膨らみ隙間ができていたのです。リチウムイオン電池は、劣化が進むと内部が酸化してガスが発生。ふくらむ原因となります。この状態になると、発火や発煙を引きおこす恐れがあります。

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こちらはモバイルバッテリーを高温の車内に置きっぱなしにした実験映像。徐々にふくらんだ後、激しく炎を上げ焼け焦げてしまいました。

TBC

熱に弱いリチウムイオン電池は、高温にさらされると内部の絶縁体が破損し、ショートする危険があります。熱以外にも、スマホの隙間に固いものや尖ったものが入り込むことで、絶縁体が破損、ショートする危険があるということです。

TBC

iCrackedStore仙台ロフト 岡部光さん:
「画面と端末の間に隙間ができるので、そこに付着物やかけらが入るとバッテリーの発火や発煙につながります」

では、今回のスマホは、どのような使い方をしていたのでしょうか。

充電が100%になっても

2016年から使い始め、半年ほど前から膨らんできたというスマホ。所有者の男性は、街で持ち歩く以外は常に充電器に接続して使用していたといいます。充電100%からさらに電力を供給する「過充電」を続けるとリチウムイオン電池の劣化を早め、膨張の原因となります。

TBC

iCrackedStore仙台ロフト 岡部光さん:
「基本的には充電器にさしながらの重たい作業、長時間の使用を避け、15%以下などバッテリーが少ない状態、充電してくださいという表示が出ないよう、こまめに充電することが良い」

TBC

スマホの劣化を早めてしまうのが以下のケースです。

①100%になった後も充電し続ける②充電器に接続しながら長時間のゲームや動画③熱がこもった場所や極端に寒い場所で使用。

TBC

愛着あるスマホを長く使い続けている人は異変がないか特に注意が必要です。