この春、特別支援学校を卒業した男性が、小学校時代から描き続けてきた絵画の展示会が仙台で開かれています。色鮮やかな作品の数々が訪れた人を魅了しています。

カタツムリをテーマに描いた作品。木漏れ日に照らされる様子が色彩豊かに優しいタッチで表現されています。作品を描いたのは、重度の知的障害があり、この春に特別支援学校高等部を卒業した鈴木正広さん18歳です。絵を描き始めたのは、小学4年生のときです。

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正広さんの母 京子さん:
「ポスカという水性ペンとの出会いですごく発色がいいペンで夢中になって試し書きとか書き続けた。書いた絵を担任の先生が目にとめてくださって美術部の先生に出品してくださいとお願いした結果、賞をもらえた」

鈴木正広さん・母の京子さん

自然の中で遊ぶことが大好きな正広さん。楽しかった思い出を水彩絵の具やクレヨンなど様々な画材を使い2週間ほどかけてキャンバスに描いていきます。

絵を通して成長を伝えたい

桜をモチーフにしたこちらの作品は、ピンクを基調に、繊細な色使いでお花見の思い出を作品に仕上げました。

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16日は、保育園時代の園長先生がきてくれました。個展は、正広さんの成長を伝えお世話になった人と再会する機会をつくりたいと初めて企画されました。

鉄道風景画家:
「台原森林公園がお気に入りのようなんですけど、自分が同じ公園を歩いても絶対に気づけない色とか世界とかを表現できて、圧倒されて感動しました」

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保育園時代の園長先生:「すごく素晴らしいと思います希望ですかね、生きるって素晴らしいということが見える気がします。とてもうれしいです」

正広さんの母京子さん:
「学校の先生や友達やスクールバスの運転手さんまでみんな正広君のことを褒めてくださって、家に帰ったら絵を描くと言っていた。褒め続けてくださった皆さんにありがたい気持ちでいっぱいです」

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会場には、小学4年生から高校3年生までの間に描いた12作品が展示されています。この個展は、仙台アーティストランプレイスで4月21日まで開かれています。