CS放送「衛星劇場」にて、2019年1月に公開されたシネマ歌舞伎「沓手鳥孤城落月/楊貴妃」が、2月15日(木)朝10:45よりテレビ初放送される。

■大阪夏の陣で落城寸前の豊臣家での一幕を描く「沓手鳥孤城落月」

上演:2017年10月・歌舞伎座/公開:2019年1月
出演:坂東玉三郎、中村七之助、尾上松也、中村梅枝、中村米吉、中村児太郎、坂東亀蔵、坂東彦三郎、市村萬次郎

豊臣家が最期に直面する淀の方(玉三郎)と息子・秀頼(七之助)の強い絆を描く「沓手鳥孤城落月」。

大坂夏の陣、大阪城は徳川家康に攻められ落城寸前であった。大阪方の大将・秀頼、その母・淀の方は、秀頼に嫁いだ家康の孫・千姫が城から連れ出されようとするところに出くわし毅然と阻止する。そんな中、いよいよ徳川方の軍勢が間近に迫り、城内は炎に包まれ乱戦となる。

糒庫(ほしいぐら)へと避難した淀の方は、千姫が混乱に乗じて城から逃げ出したことを知り、怒りのあまり錯乱してしまう。正気を失った母の姿を見た秀頼は、母を殺して自害しようとするが、豊臣家のために降伏するよう勧められ、涙ながらに開城を決意する。

■夢枕獏が坂東玉三郎のために書き下ろした「楊貴妃」

上演:2017年12月・歌舞伎座/公開:2019年1月
出演:坂東玉三郎、市川中車

作家・夢枕獏が玉三郎のために書き下ろした舞踊作品で、悲運の美女・楊貴妃(玉三郎)と皇帝が誓った永遠の愛を描いた「楊貴妃」。

中国の唐の時代、亡くなった楊貴妃への思いが忘れられない玄宗皇帝は、楊貴妃の魂を探すように方士に命じた。方士が蓬莱山の宮殿で楊貴妃の魂を呼び出すと、在りし日の美しい姿で現れる。楊貴妃は永遠の愛を誓い合った皇帝との思い出の数々を思い返しながら舞うた。

なお、「衛星劇場」では玉三郎が出演するシネマ歌舞伎「蜘蛛の拍子舞」を2月2日(金)昼2:45より、「二人藤娘/日本振袖始」を2月23日(金)昼5:30より放送予定。