「週刊少年サンデー」(小学館)にて連載中の同名コミックをアニメ化した「葬送のフリーレン」(毎週金曜夜11:00-11:30、日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラス・Huluほかにて配信)の第21話「魔法の世界」が2月2日に放送された。隕鉄鳥の捕獲に成功したフリーレンたち第2パーティー。3人の前には隕鉄鳥を奪おうと画策するデンケンたち第13パーティーが立ちはだかる。(以下、ネタバレを含みます)

■デンケン決死の魔法攻撃にフリーレンは……

隕鉄鳥を捕獲した第2パーティーの前に、デンケン(CV.斉藤次郎)、リヒター(CV.花輪英司)、ラオフェン(CV.石上静香)で構成された第13パーティーが立ちはだかる。ラオフェンは“高速で移動する魔法(ジルヴェーア)”を用いてフリーレン(CV.種崎敦美)から隕鉄鳥を奪取。これを保持するため、デンケンとリヒターはフリーレンたちを足止めしようと動き出す。デンケンはフリーレンと1対1の戦闘に突入、リヒターはラヴィーネ(CV.鈴代紗弓)とカンネ(CV.和氣あず未)を同時に相手にする。

デンケンから絶え間ない魔法攻撃を受けるフリーレン。しかし彼女はこれを易々と防ぎ、ついにはデンケンを魔力切れに追い込む。フリーレンはデンケンを人質に取ると、ラオフェンに隕鉄鳥を返すよう促す。デンケン救出のために姿を現したラオフェン。フリーレンは瞬時に彼女から隕鉄鳥を奪い返した。

デンケンが敗れ、隕鉄鳥が奪還されたことを知ったリヒター。彼は隕鉄鳥を再度奪うためにラヴィーネ、カンネに猛攻を仕掛ける。水に関する魔法を得意とするふたりは、水のない場所での戦闘に実力を発揮しきれずにいた。すると、この状況に対してフリーレンは試験会場を包む結界を破壊。結界によって遮られていた雨が試験会場内に降り注ぐ。カンネはこの雨水を操作してリヒターに反撃を開始。格上であるリヒターを見事打ち破ってみせた。

■ゾルトラークが使用されない理由

一級魔法使い選抜試験編において、これまで数多くの新たな魔法使いが登場した。そのなかで基礎魔法であるゾルトラークを使用するのはフリーレンとフェルン(CV.市ノ瀬加那)だけ。彼女たち以外は魔法を使って物質を操作し、それを相手に向けることで攻撃を行っていた。そこには明確な理由があることが本エピソードで明らかになった。

多くの魔法使いが用いる一般防御魔法。これはゾルトラークに対抗するために編み出されたものであることは第3話「人を殺す魔法」で語られていた。本エピソードでは、この防御魔法が物質攻撃に対して防御性能が低いという欠点が明らかになる。これを突くため、多くの魔法使いは物質を操る魔法を攻撃手段として用いていた。

ここで気がかりなのは、フェルンとフリーレンがゾルトラークを使い続ける理由だ。フェルンはこれについて「戦闘では基礎的な魔法しか使わないように(フリーレンから)言われてますから」と語っていた。はたしてフリーレンがそう指導する理由とは? その理由にも注目しながら今後のエピソードを視聴していきたい。

■決して諦めないデンケンの姿に称賛の声多数

本エピソード放送時、Xには多くの感想が投稿された。中でも投稿が目立ったのはフリーレンに敗れたデンケンの“その後”だ。フリーレンとの戦闘で魔力を使い果たしたデンケン。しかし彼は試験通過を諦めず、隕鉄鳥を保持しているパーティーを見つけると、彼らに対して肉弾戦を仕掛ける。その勇姿に「デンケンのこういう所が好きなんだよなぁ!」「じぃさんの悪あがき、嫌いじゃないぜ」とのコメントが溢れる。結果「フリーレン」というワードは今週もトレンド入りした。

大乱戦となった一級魔法使い選抜一次試験。その合格者として名を連ねたのは……? 次週の放送が待ち遠しい。

※種崎敦美の崎は、正しくは「たつさき」

◆文=はるのおと