テレ東の人気番組「日向坂で会いましょう」(毎週日曜深夜1:05、Leminoにて配信中)。5月5日の放送では、「11thシングル『君はハニーデュー』ヒット祈願」企画がおこなわれた。当時発売直前だった11枚目のシングルに、選抜メンバー16人でヒット祈願をしてきた際のロケを見る企画だ。

■苛烈な滝行を経て、まっすぐな思いで祈願するメンバー達

まずは祈願に向かった際のVTRが始まる。選抜メンバー16人と、どきどきキャンプ・佐藤満春がやってきたのはある山の中だった。「“日光”=おひさま」ということでやってきたのは栃木県日光市、日向坂46と縁のある場所として選ばれたそうだ。

今回の目的は「修行」。選抜制度を取る新生日向坂46にはうってつけのヒット祈願ということで、2つの修行が用意された。1つは炎の前で煩悩を焼き払い、自分を見つめ直す「護摩行」。こちらは各期から1人ずつ佐々木美玲、丹生明里、上村ひなの、宮地すみれが参加する。残る12人は「滝行」という修行で、お経を唱えながら滝に打たれるという。

意外なことに滝行は経験したことのあるメンバーが6名もおり、それぞれ「かなり寒かった印象」「震えが止まらなくて…」などの印象を語る。しかし「滝行をやりたかった」と興味津々なメンバーもいるなど、印象はそれぞれ異なるようすだった。

撮影は3月上旬ということでまだ雪が残っているほど寒いタイミング。滝行チームは僧侶歴15年、滝行経験100回以上の渡辺住職にお手伝いしていただくことに。修行場所である「マックラ滝」は山奥にある落差30mの滝で、この日の水温は9度。サウナ後に浴びるために用意されている水ですら14度ということを考えれば、どれだけ冷たいのかがわかる。

初センターを務めるプレッシャー、先輩が卒業した部分を“ただ空いている”状態にしないという思い、個別の活動が増えることでグループが離散しまうのではないかという不安…それぞれ異なる迷いや願いを抱えているメンバーたち。それらを断ち切るため、そして思いを叶えるために滝行に向かう。今回来られなかったメンバーの意志とともに、激しい滝に打たれながら読経してそれぞれの思いを込めて祈願するのだった。

■先の未来を見据えて願いを捧げたメンバーの思い

滝行が終わると、続いて護摩行が始まる。まずは護摩木へ願いを書き込む。滝行をおこなうメンバーの姿を見ていた4人は、それぞれの思いを継いだ願いを護摩木へ込めていく。

「今年をどうするかによって、これからの日向坂が決まると思う」と感じるメンバーたちは読経をおこないつつ、願いを書いた護摩木を火にくべていく。日向坂46の未来を照らすため、普段の明るさからは想像できないほど真剣に、懸命に祈りを捧げる4人。そのあとは身支度を整えた滝行メンバーも合流し、16人全員で神社に祈りを捧げていた。

VTRが終わり、視点がスタジオに戻る。過酷な修行を含めた祈願を労いながら、オードリー・若林正恭がメンバーにどう感じたかを聞いていく。問われた小坂菜緒は「過酷ではあった…」と切り出し、「大人数で何かを成し遂げることを久しぶりにできたので、皆で一緒に頑張ったという事はどこかで身になると思うので、いい経験をさせて頂いたなと」と笑顔で口にする。

続けて問われた平尾帆夏は、「去年先輩方が悲しい顔をしておられるのを見て、四期生は何の力にもなれないのかな…と思っていたんですが、この映像を見させていただいて、改めて日向坂が大好きだなって思いましたし、今回のこのシングルを、絶対大ヒットさせて、またみんなで笑顔になれるように頑張りたいと思います」と涙ながらに語った。

初センターを務める正源司陽子は「VTRを見させていただいたときに、いろんな先輩方や同期のメンバーのコメントに胸を打たれましたし、11thシングルの期間、私もできることは全部全力でやって、次の12th13thと繋げていけたら良いなと思いました」と言葉を詰まらせつつ、涙をこぼしながら力強く宣誓する。改めて、メンバー間の強い絆を再確認できた形だ。

■日向坂46の再始動を占う、あらたなシングル

滝行や護摩行で祈願したメンバーたちは、これまでの放送で見られた明るい姿からは想像できないほど真剣な姿を見せてくれた。日向坂46というグループを真摯に思い、活動する彼女たちだからこその必死な姿。選抜メンバー以外のVTRを見ていたメンバーたちの表情からも、全員が心を1つにしていることがわかる。

「大人気アイドルグループが発売する11枚目のシングル」といえば、黙っていても売れるイメージを持つ人は多いだろう。しかしメンバーはダンスの立ち位置や歌唱パート、世間の評判などそれぞれのライフステージに応じて不安を抱えているものだ。

初センターや憧れていた先輩の卒業など、不安になることやプレッシャーを感じるイベントはどうしても起きてしまう。そうした一線をどうにか乗り越えて見せてくれる笑顔だからこそ、彼女たちの輝きがどんどん増していくのかもしれない。