あと一歩が届かなかった
プレミアリーグ最終節、勝点86、2ポイント差で首位マンチェスター・シティを追う2位アーセナルは、ホームにエヴァートンを迎えた。
右ウイングにブカヨ・サカを欠いたアーセナルは、そこにガブリエウ・マルティネッリを先発起用。優勝するにはまず勝たなければいけないという条件があり、立ち上がりからエヴァートンのゴールに襲いかかる。4分にはハーフスペースを突いたマルティネッリを起点に、冨安健洋がゴール前でシュートに持ち込むも、DFにブロックされる。また、6分には右からのクロスに大外の冨安が頭で合わせるシーンもあったが、これは折り返すような軌道になってしまった。
開始早々にマンチェスター・シティが先制したという報が入るなか、アーセナルはボールを握っていくつかチャンスを生み出すも、どれもネットを揺らすには至らない。デクラン・ライスの左足シュートはジョーダン・ピックフォードを脅かすことはできず、マルティン・ウーデゴーが大外のレアンドロ・トロサールに通したボールもオウンゴールになりかけるが、ゴールラインを割ることはない。ピックフォードの反応もすばらしく、16分には抜け出したマルティネッリのシュートを右手一本で防いでみせた。
エヴァートンはがっちりとブロックを敷き、アーセナルは攻めあぐねる時間帯が続く。シティが1点を追加したという報が入りスタジアムが静まり返るなか、32分には逆にエヴァートンのチャンス。カウンターからドミニク・カルバート・ルーウィンがシュートを放ち、これがポストを直撃する。アーセナルは攻撃に人数をかけるが、スペースがなく決定的な攻略の糸口をつかめない。そのなかでマルティネッリが膝を痛めた様子で倒れ込み、ピッチには重い空気が漂いはじめる。
そして、エヴァートンがドワイト・マクニールのカウンター突破で奪ったセットプレイで試合を動かす。イドリッサ・ゲイェが蹴ったフリーキックが壁のデクラン・ライスにディフレクション。それがネットへ飛び込み、エヴァートンが先制に成功する。
そんな嫌な流れを断ち切ったのが冨安だった。44分、ウーデゴーからのマイナスの折り返しに合わせてボレーで叩いた冨安のシュートがゴール左隅に突き刺さる。アーセナルの同点弾とほぼ同じくして、シティと対戦するウェストハムが1点を返したとの報が入り、静まり返っていたスタジアムも息を吹き返した。
後半に入ると、ガブリエウ・マガリャンイスがアブドゥライェ・ドゥクレと接触した際に肩を痛めたようで、ミケル・アルテタ監督はオレクサンドル・ジンチェンコを用意。冨安が左CBにスライドする形となる。
63分にはカットインからのカルバート・ルーウィンのシュートをダビド・ラジャが横っ飛びでキャッチしてみせ、67分にはハフェルツがゴール前で高さを見せるなど随所に光るプレイはあるものの、なかなか決勝点が奪えないアーセナル。アルテタはエミール・スミス・ロウ、そして今季開幕戦で負傷離脱したユリエン・ティンバーを投入し、ゲームを動かしにいく。
72分にはゴール前でフリーとなったウーデゴーがシュートにいくがピックフォードがブロック。さらにこぼれ球をスミス・ロウがシュートにいくが、これもブロックされてアーセナルは得点を奪えない。トロサールに代えてガブリエウ・ジェズスも投入し得点を狙う。
そして89分にようやく決勝点が決まった。横パスをカットしたジェズスが一気に持ち上がると、ウーデゴーを経て最後はハフェルツがフィニッシュ。ネットを揺らしたもののVARの確認が入り、スタンドが騒然とするなかゴールが認められた。
アーセナルはこのまま勝利。同時刻にシティは1点を追加しウェストハムに3-1と勝利しており、勝点「89」で2位フィニッシュとなった。
アーセナル 2-1 エヴァートン
<得点者>
アーセナル:
冨安健洋(43)
カイ・ハフェルツ(89)
エヴァートン:
イドリッサ・ゲイェ(40)
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— アベマサッカー (@ABEMA_soccer) May 19, 2024
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