東京都では8日、全国に先駆けて「日本版ライドシェア」が始まりました。  一般のドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶサービスです。タクシー会社の管理のもと、配車が不足する地域に曜日や時間帯を絞って導入が認められ、タクシー業界の人手不足を補うのが狙いです。  愛知では名古屋市、瀬戸市、日進市など17の市町村で4月から解禁されましたが、まだサービスは始まっていません。

 なぜ解禁に合わせてサービスが始まらないのか、名古屋のタクシー会社大手、名鉄タクシーの浅野丈夫社長に聞きました。 名鉄タクシーHDの浅野丈夫社長: 「実は色んなプロセスを経なければいけなくてですね。監督官庁への申請手続き、それから就業規則などの書類の整備、あとはドライブレコーダーやETCなどの準備などが必要でありまして。やっぱり少し時間がかかります」  日本版ライドシェアの運用方法は、一般のドライバーをタクシー会社が雇用する形です。乗客の安全を確保するため、2年間無事故で免許停止などの処分を受けていないことが応募の最低条件で、使う車にも衝突軽減ブレーキなどの装備が必要です。  タクシー会社が行う研修も受ける必要があり、名鉄タクシーでは接客や運転マナーなど、10時間にわたる講習を行う予定です。

 ドライバーに携帯用のアルコールチェッカーを渡して運行前に確認するほか、ドライブレコーダーも取り付ける予定で、その準備などに時間をかけているため、4月下旬のサービス開始を目指しているということです。

 愛知県内でライドシェアが解禁された時間帯は、金曜日の午後4時から午後8時までの間と、土曜日の午前0時から午前4時まで。運行台数もそれぞれ90台と190台と限定的です。

浅野社長: 「今回ご提示頂きましたのが、4時間っていう時間なんですね。4時間の中で収入を得るというかたちの中では、少し時間的に短いということがございます。正直申し上げて少し運用がしにくいなと」  ライドシェア導入について、街の人にも聞きました。 20代女性: 「(タクシーを)30分近く探したりしました。同じ目的地に一緒に乗って行けるんだったらそんなに抵抗はないかもしれないですね」 20代大学生: 「僕自身は抵抗ない感じですね。隙間時間で稼げるんだったら非常にいいシステムなのかなと感じています」 50代男性: 「やっぱりタクシー会社を選んじゃうかな。ライドシェアだとどうしても個人になるので。タクシー会社を通したとしても個人は個人なので心配はありますよね」