登山や山菜採りなどで山に入ることも増えるゴールデンウィークに、気をつけなければいけないのが『クマ』です。全国で目撃が相次いでいて、大型のクマはもちろんのこと、専門家は「子グマこそ注意が必要」として、注意を呼びかけています。  北海道・根室市では28日、クマがクルマに突進してくると、ひるむことなく体当たりしました。2度目の体当たりで、フロントガラスに大きなひびができました。

 ドライバーはクラクションを鳴らして威嚇しながらその場を離れましたが、クマは追いかけてきました。 運転手: 「来た!まだ来た!来た!やばいぜ!」  クルマに乗っていた男性2人に、ケガはありませんでした。  クマの目撃情報は、東海3県でも寄せられています。4月26日午前7時40分ごろ、岐阜県中津川市の木曽川にかかる玉蔵橋付近で、子グマ1頭を見たと市役所に電話がありました。

 さらに2日後の28日も、現場から10km余り離れた中津川市の付知川近くで、子グマの目撃情報がありました。

近隣住民: 「怖いので対策していこうかなと。スプレー買ったりとか」 別の近隣住民: 「子グマと聞いたもんで、子グマがおるちゅうことは親がどっかにおるかもしれんで、気を付けないかんなと」 中津川市有害鳥獣対策室の担当者: 「市民の方からお電話で連絡がありました。早朝に子グマを見かけたということで、市役所の方に連絡がありました。2件は子グマでした」  今回目撃されたのは体長1mほどの子グマです。専門家は、“子グマこそ注意が必要だ”と言います。 岐阜大学応用生物科学部の浅野玄准教授: 「特に危険なシチュエーションは、子グマに出会ってしまった時、これは母グマが積極的に人を襲ってきますので」  北海道でクルマのフロントガラスを割ったクマの映像をよく見ると、クマが突進してくる直前、左側の林に黒っぽい子グマの姿が映っていました。

岐阜大学応用生物科学部の浅野玄准教授: 「この時期春先ですと、冬眠明けて親子で活動している子グマに不用意に近づいたりすると、母グマから子供を守るために襲われてしまうリスクはあります。これから春先にかけては、熊と出会うリスクが山に入る人は高いという意識を持って、自己防衛していただきたいなと。クマの攻撃心をあおらないように、刺激しないようにその場から立ち去るというのが、一番理想的かなと思います」

 冬眠から明け、クマが子育てをしているこの時期は、登山や山菜採りなどで山に行く時に警戒が必要です。