歌手の前川清(75)、女優の藤山直美(65)が17日、大阪・新歌舞伎座で行われた、新歌舞伎座開場65周年記念「前川清・藤山直美」(6月1日〜25日)の制作発表取材会に出席した。

 第一部の芝居「だいこん役者」は、しがない旅芸人が巻き起こす笑いあり、涙ありの人情喜劇。第二部は「前川清オンステージ」だ。

 芝居で劇団「川上恋次郎一座」の座長・川上恋次郎を演じる前川は「一応台本を読まさせていただきまして、いつもながら、ぼうっとした、いるのか、いないのかわからないような、そんな役。台本の中には『あとは適当に』という箇所がありまして」とぶっちゃけた。

 恋次郎の女房・川上唄子役の藤山は「隣の人(前川)、どうしましょう。3行以上(のセリフは覚えるの)無理やっちゅう事と、いろんなことあるんですよ」と吐露。自身の役名については藤山の提案で決まったという。「前川さんの歌に〝恋唄〟ってあるんですよ。そういう遊び心もある」と芝居のアピールをした。
 
 取材会には岸本加世子(63)と田畑智子(43)、タレントの山田まりや(44)、歌手で俳優の米原幸佑(38)も出席。一膳飯屋の女・林百合絵役の田畑は「お芝居を関西弁でやれることがひとつの楽しみ」と目を輝かした。

 座員の加藤ルリ子を演じる山田は「藤山直美さんと19年ぶりの共演で、すごく楽しみにしています。前川さんがおっしゃったように今回、台本に『おまかせします』ってパートが盛り込んであるんで、それも楽しみ」とし終始笑顔。米原は「今まで見てきた先輩方と並んでお芝居ができるとは、夢みたい。地元大阪で花を咲かせられるよう頑張りたい」と意欲を語った。

 舞台出演が40数年ぶりという岸本は「恋次郎一座の座員のひとり(津村多恵)を務めさせていただきます。もう舞台をやることは無いだろうと自分の中で思っていたんですが、藤山さんとご一緒できると伺って、こんなチャンスは二度とないと思って参加させていただくことにしました」と明かした。