弁護士の紀藤正樹氏が18日、「X」(旧ツイッター)を更新。米プロバスケットボールNBAの選手が関与したイカサマ賭博に言及した。

 この選手はトロント・ラプターズのジョンティ・ポーター選手(24)で、3月20日の試合前に自身の体調に関する情報をスポーツ賭博をしている知人に漏らすなどしていた。知人はこの情報からポーター選手の成績が一定基準を下回る方に賭けていた。ポーター選手は賭けの対象になった試合に体調不良を理由に短時間しか出場しなかった。

 知人はこの賭けで110万ドル(約1億7000万円)の払い戻しを得るはずだったものの、賭博業者や監視団体に不審な賭けと判断された。払い戻しは凍結され、NBAなどが調査に乗り出し「イカサマ」が判明した。ポーター選手は自身の試合には賭けていないものの、NBAの13試合を対象に賭博を行い、7万6059ドル(約1174万円)の払い戻しを得ていた。NBAは17日、同選手を永久追放処分にすると発表している。

 この事件に紀藤氏は「選手本人が、prop bet(プロップベットー試合の結果ではなく選手等にかける)で、自分の成績に賭けたら全くの『イカサマ賭博』。水原一平容疑者の事件とは本質的に異なる」と、大谷翔平投手の元通訳・水原一平容疑者が関与した違法賭博と比較。水原容疑者は違法なスポーツ賭博に総額280億円を賭け、約62億円の損失を被ったとされる。

 これに比べれば金額は少ないが、紀藤氏は今回の事件について「金額の問題ではない。話にならない」と次元の違う悪質さであることを強調している。