〝デビュー戦〟を白星で飾れなかった。大相撲夏場所初日(12日、東京・両国国技館)、大関琴桜(26=佐渡ヶ嶽)が幕内大栄翔(30=追手風)に押し出されて黒星発進。元横綱で祖父のしこ名を襲名して初の取組で、優勝経験のある実力者に屈した。

 取組後に琴桜は「琴桜として緊張は? 関係ない。集中している。いつも通りいったし、必死に取ってるだけなので。初日なのでしっかり切り替えて」と、うつむきながら話した。

 当初は大関に昇進した初場所後のタイミングで、「琴ノ若」から琴桜に改名する予定だった。しかし、父で師匠の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)から受け継いだ思い入れのあるしこ名で大関を務めることを選択。1場所先送りとし、今場所から満を持して琴桜を襲名した。2日目こそ、偉大な祖父の名で〝初白星〟を挙げる。