陸上女子やり投げで2023年世界選手権金メダルの北口榛花(JAL)は、自身の投てきに手応えをつかみつつある。

 19日に東京・国立競技場で行われたセイコー・ゴールデングランプリの同種目では、全体2位で迎えた最終6投目に逆転。63メートル45で優勝を果たし「まだ余力が残っている中で勝てたことは良かった」と安堵の表情を浮かべた。

 今季の3試合はいずれも最終投で逆転。1、2試合目は課題を口にする場面が目立ったが、この日は余裕があった。デービッド・セケラックコーチには試合中に「ハイチュウを食べなって言っておきました」と話すなど、リラックスムード。「今日はもうちょっと投げられるなとちょっと感じながら試合をできた。今回は修正点が見つかりながらも『もっといけるな』というのを感じながら試合ができたので、良くなってきていると思う」と収穫を口にした。

 今大会には23年世界選手権銀メダルのルイス・ウルタド(コロンビア)、同銅メダルのマッケンジー・リトル(オーストラリア)も出場。世界トップクラス選手が集まる戦いで勝利をつかみ取ったとはいえ、慢心は一切ない。パリ五輪に向けて「この記録だとメダルに届かない。2か月で準備して、メダルを取って帰れるようにしたい」と意気込んだ。