かしわ記念を逃げ切ったシャマル
かしわ記念を逃げ切ったシャマル

かしわ記念2024

[JpnⅠかしわ記念=2024年5月1日(水曜)4歳上、船橋競馬場・ダート1600メートル]

 船橋競馬場で1日に行われた第36回かしわ記念(JpnⅠ、4歳上・ダ1600メートル)は、JRAの6番人気シャマル(牡6・松下)がハナを奪うと逃げ切った。重賞6勝目で、JpnⅠ初制覇。勝ちタイムは1分39秒0(不良)。

 2馬身1/2差の2着に5番人気のタガノビューティー(牡7・西園正)、さらに3/4馬身差の3着に3番人気のペプチドナイル(牡6・武英)が入った。川須と松下調教師はともにJpnⅠ初制覇でこのレース初勝利。

 ゴール直前に川須が右手でガッツポーズを繰り出した。自身にとってデビュー15年目で手にしたビッグタイトル。それも初戦の3歳未勝利戦から跨ってきたパートナーでの勝利なのだから喜びも格別だろう。

「本当に最高にうれしいです。残り200メートルで後続の脚音が聞こえず、離しているのかなと思い、ゴールまでかみしめながら追いました」

 先週のダート3冠初戦羽田盃に続きこの日も終日雨で馬場コンディションは不良。雨が浮くまでに厳しいものとなった。好スタートを切るとシャマルは押して主張、1コーナーで他馬がゴチャついたが自身はリズムを崩さず運んだ。終始12秒前後の厳しいラップを踏むが4コーナーに入っても自身の手応えは十分。直線入り口で後続にセーフティーリードを広げるとあとは独壇場。後続の追い上げを楽に封じ突き抜けた。

 大仕事をやってのけた川須は「1年ぶりに前走勝つことができて、馬が自信を取り戻していました。気温も暖かくなり、体調も良くなっていましたし、雨も追い風になりました」と、不良まで悪化した馬場を勝因に挙げた。この日の船橋は序盤のレースから前残りが顕著だっただけに、鞍上が積極的にポジションを取りにいったことが大金星へとつながった。

 松下師にとっても愛馬念願のJpnⅠ制覇に喜びはひとしおだ。「スッといけるならいってもらおうと。かきつばた記念の後の時よりダメージが少なく、調整がしやすかったです。天気も味方にしてくれましたね。オーナーと相談して問題がなければさきたま杯にいきたいです」と、JpnⅠ連勝を視野に入れた。

著者:東スポ競馬編集部