町内会や自治会への参加率低下が全国的に問題となっている中、内川町内会では高校生が町内会だよりを編集する記者として地域参画を果たしている。鎌倉女学院中学校高等学校に通う北川静音さん(3年・久里浜在住)が担当しているのは、3カ月に一度発行される同会の「内川町だより」。23年10月号で初めて記事を執筆。以来、餅つきイベントや消防団などへ取材しており、今年4月から正式に編集委員の一員となった。

北川さんは、町内会活動に精力的に参加していることについて、「人生経験豊富な大人から子どもまで、幅広い年代と関われる学びが多い環境」と話す。また「自分が育った地域のニュースを発信できることにやりがいを感じる」と郷土愛を覗かせる。

市内の町内会・自治会の数は約360あり、2022年4月時点で81・3%が加入。18年からの4年間で1・8%減少しており、若い世代や転入者などの参加率の低さが課題となっている。同町内会も例外ではなく、高齢化が進んでいる。そんな中、北川さんのような町内会への積極的な参加に「とてもありがたい存在」と町内会員は口を揃えている。

きっかけは国際交流

家族が同会に入っていた影響で小さいころから、こども会などに参加していた。高校生になり、横須賀市の姉妹都市交換学生に選ばれると、イギリスとフランスから訪れた交換留学生を同町の祭りに招待。すると町内会側から「このことを記事に書いてみないか」と提案があった。文学や国語が好きだった事もあり、二つ返事で引き受けた。編集責任者の大井昌靖さんは「校正でもほとんどペン入れが無く文章を書くのが上手」と信頼を寄せている。

今後は町内会の活動を通して、久里浜商店街の活性化を図るイベントなどの実施や、留学で培った英語力を活かして「内川をPRしていきたい」と意気込む。