相模原市教育委員会は4月1日付けで室町時代の絵画1件、工芸品1件を市指定有形文化財に指定した。

絵画「紙本著色飯縄権現像(しほんちゃくしょくいづなごんげんぞう)」は飯縄権現の躍動感ある姿を的確に捉えた表現力、洗練された彩色など優れた技術により描かれたもので、中世の津久井地域における飯縄信仰を具体に示している。個人所有で相模原市立博物館に寄託された。

工芸品「小原日天社の鰐口(おばらにってんしゃのわにぐち)」は元来掛けられていたとされる日天社(緑区小原)から離れて保管されているが、近世資料に鰐口と日天社の存在が掲載されている。中世の津久井地域における神仏信仰と鰐口の流通を具体に示し、地域の歴史や文化を理解するにあたり貴重な作例。