この本を読むと、「平等とは何か」ということについて考えさせられます。

最近「親ガチャ」という言葉も流行しています。子どもがどう育つかは、家庭環境や親御さんのリテラシー・収入など、運の要素が大きいと言われています。

世界は平等ではありません。平等性を担保しようとしても、完全にその問題が解消されることはありません。

東大生が東大に合格できたのは、努力の結果である部分はもちろん大きいのですが、運の要素も多分に含まれているわけです。

この本は、東大生に限らず、教育というどんな人でも触れるであろう物事について、深く考えるきっかけになると思います。

3 生成AIで世界はこう変わる

3冊目は、『生成AIで世界はこう変わる』(今井翔太著)です。ChatGPTをはじめ、最近は生成AIがどんどん進化しています。

まだまだ人間と比べると拙い部分もありますが、「この文章を要約してください」「ナポレオンについて、5歳の子供でもわかるように説明してください」「この公式を使った問題を3つ作ってください」など、人間ではすごく時間がかかるような文章・説明・問題・アイデアを、一瞬で生成してくれるのです。

また、文章だけでなく画像も生成してくれます。イラストや絵は、人間にしかできないものだと言われていましたが、それもAIがこなせるようになってしまったのです。

現実にそうなるのか?を考えながら読む

この本では生成AIで世界がどう変わるか、さまざまな予想が書いてあります。

そのどれもが論拠がしっかりしたものであり、どれも正しく思えます。しかし、それでも「本当にこんな未来が来るのだろうか?」と考えながら読むのが大事です。

すべてが正しいということはないでしょうし、まったく違う未来が来るかもしれません。答えがないからこそ、考えるのが楽しいのです。本書を読んで、みなさんには「どんな未来が来るのか」を考えてもらいたいと思います。

いかがでしたか? どの本も、答えが出るわけではないけれど、考えるきっかけになる本だったと思います。ぜひみなさんも、疑問を持ちながら、考えながら、読んでもらえればと思います。

著者:西岡 壱誠