最初のうちは「かかとがあがった」「足が着地した」などと心のなかで唱えながら歩くと、感覚を追いかけやすいと思います。

歩くスピードをあげようにもあげられないので、周囲に人ごみや車のない静かな場所で行うのがおすすめです。

その分、足裏の感覚に集中しやすく、仕事の合間に部屋を一周するだけでも、効果はてきめんです。

難しい人のためにより簡単な方法

「一歩を4つに分割する」感覚が難しい、という方のために、より簡単な歩行瞑想もご紹介しておきましょう。

(1)普段通りのスピードで歩きながら、
(2)「右、左、右、左」と足の裏の感覚に注意を向ける

やることはこれだけですが、一つ注意してください。

「右、左、右、左」というリズムに合わせるように歩くと、瞑想ではなく「行進」になってしまいます。

コツは、ゆっくりと歩きながら、足の裏の感覚を「実況中継する」あるいは「後から追いかける」ように、心のなかで「右、左、右、左」と唱えること。

これで瞑想になります。

そして慣れてきたら「右」「左」といった言葉を手放して、ただ足の接地感覚を左右交互に追っていくようにしましょう。

人が見れば、普通に歩いているのと変わりません。

通勤・通学などの移動時間や、散歩の合間などに取り入れて、脳の疲れをスッキリと手放しましょう。

歩く瞑想 歩行瞑想は、忙しいときでも出来るオススメの瞑想(イラスト:『「心の勢い」の作り方』より)

著者:川野 泰周,恩田 勲