名神高速の終点・西宮ICと阪神高速湾岸線を結ぶ「名神湾岸連絡線」の計画が進んでいます。

西宮IC〜湾岸線の2.7kmを建設

 阪神高速は2024年4月10日、名神湾岸連絡線の事業に2024年度から参画すると発表しました。

 名神湾岸連絡線は、名神高速の終点であり阪神高速3号神戸線と接続する西宮ICと、阪神高速5号湾岸線の西宮浜出入口付近を南北に結ぶ計画延長2.7kmの道路です。2021年度に事業化されています。

 神戸線は、西宮IC以西で慢性的な渋滞が発生しています。また、名神の西宮料金所を利用する商用車の56%が湾岸地域を発着地としており、さらに西宮料金所〜湾岸地域間を走る交通の67%が神戸線を経由しているといいます。

 国土交通省近畿地方整備局によると、名神湾岸連絡線は、名神と湾岸線をつなぐことで、神戸線や国道43号に集中している交通を湾岸線に分散させることが主な狙いです。

 これにより神戸線の混雑が緩和し、西宮IC〜月見山IC(第二神明接続部)間の所要時間は、下りが34分から25分に、上りが39分から25分にそれぞれ短縮すると見込んでいます。

 名神湾岸連絡線は2車線(片側1車線)・設計速度60km/hで計画されており、一日あたりの交通量は約1万7千台を見込んでいます。

 この名神湾岸連絡線は、2024年度から国の直轄事業(公共事業)と有料道路事業を合わせた「合併施行方式」で進められます。延長2.7kmのうち阪神高速が2.4km、同じく新たに参画するNEXCO西日本が0.3kmをそれぞれ担当します。2024年度は国土交通省で調査設計が行われる予定です。