19世紀末、ポスター画家として一世を風靡し、現代美術にも影響を与えたミュシャの展覧会が19日から山形県天童市で開かれています。その見どころを取材しました。
花飾りが美しい女性を描いたものやシェイクスピアのハムレットをモチーフにした絵…。天童市美術館で、ミュシャ展が始まりました。
19日は展示会が始まるのを前にセレモニーが開かれ、山本信治天童市長らがテープカットをして開始を祝いました。
アルフォンス・ミュシャは1860年に生まれた、現在のチェコの画家です。
天童市美術館 池田良平 館長「ミュシャ独特のデザインというものが当時の世の中に広く受け入れられて。今回それを作品で見ていただけるというのが見どころになっています」
今回の作品展ではミュシャが手掛けたおよそ170点の作品が、展示されています。
コーディーネーター ヴァレンティンさん「まず最初に、優美な女性が目につくというのと、絵画を組み合わせた宣伝ポスターが見どころ」
こちらは、フランスで舞台女優として活躍したサラ・ベルナールさんを描いた作品です。ミュシャが手がけた最初の公演ポスターで、独特な色使いが受け入れられ、一躍有名になったそうです。
松浦亜実 記者「こちらの絵はチェコの作曲家たちを描いた絵なのですが、実はカレンダーにもなっているんです。ミュシャの作品がいかに日常に溶け込んでいたかというのがうかがえます。」
また、ミュシャの魅力は絵画だけではありません。
松浦亜実 記者「お菓子の箱のパッケージデザインや、美しい女性が描かれたお皿。絵画のほかにも、多彩な作品を手がけてきました」
コーディーネーター ヴァレンティンさん「ミシャは、マルチアーティスト」
ミュシャは晩年には、チェコの当時の紙幣もデザインしていました。
まさに、マルチアーティストです。
山本信治 天童市長「せっかくの大きな展示会。県内外から、多くの皆さんにきてほしいと思います」
19日、さっそく訪れた人たちは、世界的アーティストの作品を興味深く見ているようでした。
訪れた人「実物は初めてみたので、とても楽しかったです。繊細な線が魅力的で、ぜひ近くで見たいなと思ったので来た」
「ミュシャ展〜マルチ・アーティストの先駆者〜」は、6月16日まで山形県天童市の天童市美術館で開催されています。