4月28日、北海道で撮影されたドライブレコーダーの映像には、ヒグマが軽トラックを襲う瞬間が映っています。北海道では4月に入って、人気の観光地でもクマの目撃情報が相次いでいます。

■走行中襲われた男性は山菜採りで山へ

 今回、軽トラックで走行中にクマに襲われた男性は、山菜採りのために山に入っていました。北海道でクマ被害に遭った人の半数は、山菜・キノコ採りをしていた時です。

北海道 被害発生時の被害者の活動

 クマの生態に詳しい、石川県立大学特任教授の大井さんは、「例年、冬眠は5月上旬まで続きますが、今年は暖冬の影響で冬眠明けが1〜2週間早い。特に危険な『子連れクマ』が目覚めるので、山菜採りや渓流釣り、アウトドアなど、ゴールデンウィークもクマに注意が必要」だと指摘しています。

石川県立大学 大井徹特任教授
大井さんは、クマ対策として、
【1】至近距離で出会わないようにするため、音を鳴らし、気づかせること
【2】クマをひきつけないため、エサとなる生ゴミなどを残さないこと
が大切だと話しています。

クマの嗅覚は犬の7倍とも言われているので、生ゴミがあるとクマが近寄って来る恐れがあります。

クマ対策

 また、エサとなるブナの実が凶作の年は、クマの目撃数が増える傾向にあります。石川県では、大凶作だった2020年、クマの目撃は869件となり、けが人は15人に上りました。

ブナの実凶作→クマ目撃数が増加

 今年の秋、ブナの実は豊作なのでしょうか。それとも凶作なのでしょうか。

 石川県が4月、ブナの開花状況を調査した所、金沢、白山、小松、加賀、4市10地点すべてで、凶作傾向だったといいます。この調査結果を受け、石川県は、4月26日、ツキノワグマ出没警戒準備情報を発令しました。

石川県のブナ開花情報は10地点すべてで凶作傾向

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年4月30日放送分より)