タクシーの駐車が禁止されている場所での客待ちや観光客などへの客引き行為など、法令違反が疑われる営業を行うタクシーが山梨県の富士急行線 河口湖駅周辺で横行していることがわかりました。
運転手に直撃取材しました。その言い分とは…
連日大勢の外国人観光客が訪れる富士急行線の河口湖駅。
ロータリーの一角に白い1台のタクシーが停車していますが...。
実はここ、近くのホテルや旅館、自家用車などの送迎用のスペースでタクシーの駐車は本来禁止。
目の前には看板も設置されています。
さらに駅の隣にあるコインパーキングでは…
記者:
「駐車場の真ん中に堂々と とめています」
駐車場の真ん中、他の車が出られないようなかたちで停車しています。
さらに別の日には…
別の会社の黒いタクシーが同じように駐車場の真ん中に停車し、客のような人物が乗り込む姿もありました。
タクシーの迷惑行為はこれだけにとどまりません。
河口湖駅のタクシー乗り場。
並んでいる客をスーツ姿の男性が少し離れたところから見ています。
徐々に近づくと…
男性:
「タクシー、タクシー」
タクシーを待つ外国人観光客に「タクシー、タクシー」と声をかけていました。
いわゆる客引き行為とみられます。
しかし、乗り場にタクシーが到着すると両手で譲るようなポーズをしました。
ほかのタクシー運転手は駅のロータリーに設置されている正規のタクシー乗り場で待っている客に声をかけて迷惑駐車をしている場所まで連れていき、営業をしていました。
正規の乗り場を使用できない会社の運転手がこうした行為をしているものとみられます。
客引き行為は軽犯罪法違反の可能性があり、関東運輸局山梨運輸支局によりますとこうした違反行為を行った場合は最悪、運転手の登録取り消しの可能性があるということです。
UTYは数日にわたり客引きとみられる行為が行われていることを確認。
車両の表示では富士吉田市や大月市の少なくとも4社が行っていました。
16日、UTYの記者が迷惑駐車と客引きとみられる行為をしていたドライバーを直撃すると・・・
記者:
「客引き行為していないですか?」
タクシー運転手:
「客引きはしていないですね」
客引き行為を否定。
ですが…
「シックスサウザンド。アバウト、アバウト」
値段交渉のようなことをしていました。
また迷惑駐車については。
記者:
「駐車禁止の場所に、とめているのでは?」
タクシー運転手:
「大丈夫ですね。とめちゃいけないところ、あそこですよね。送迎のところとか」
記者:
「駐車場の真ん中とか?何日か取材していて、とめている映像もある」
タクシー運転手:
「真ん中、ちゃんと通れるようにとめている。駐車場の真ん中には とめていない」
記者:
「とめてましたよ」
タクシー運転手:
「とめてねーから」
記者:
「違反な行為をしているという認識はないですか?」
タクシー運転手:
「ないですね」
別の運転手は…
記者:
「声をかけて連れていくところ見ていたんですが?」
タクシー運転手:
「他の人じゃないかな」
周辺で営業するタクシー業者などによりますと外国人観光客の増加とともにこうした行為が頻繁に見られるようになったということです。
今回、迷惑行為をしていたドライバーが勤務する複数の会社に取材を申し込み、このうち取材に応じた1社は
「過去にも迷惑駐車など苦情が寄せられていてドライバーには注意を行った」「迷惑行為が事実であれば指導を徹底する」と話しました。