JAFは加入していなくてもトラブル時に呼べる……がしかし! 意外と知らない「非会員」のかなり高めの料金とは

この記事をまとめると

■思わぬ故障やトラブルでクルマが動かなくなったときに頼りになるJAF

■JAF会員でなくてもJAFのサービスを利用できるが料金はかなり値上げされた

■JAF会員になればサービスが無料になること以外にも恩恵はあるので一考する価値はある

万が一のトラブルの際に頼りになるJAF

 なんかおかしいけどまだ走ってるから大丈夫……なんて、愛車から感じた違和感を放っておくと、遠出したときや知らない土地に出かけたときに限って、急にエンジンがかからなくなってしまった! バッテリーが上がってしまった! なんてトラブルに見舞われてしまうのはよく聞く話です。

 でも、しっかり愛車のメンテナンスをしている人でも、ガソリンの入れ忘れによるガス欠、キーを車内に入れたままロックしてしまうキー閉じ込みなど、うっかりミスはいつ起こってしまうかわかりませんよね。また、飛び石でフロントガラスが大きくひび割れてしまったり、異物を踏んでしまうなどでタイヤがパンクしてしまうといった不測の事態に遭遇してしまうこともありえます。

 そんなときに頼りになるのが、50年以上にわたって日本のドライバーをサポートしてきた実績のあるJAF(JAPAN AUTONOBILE FEDERATION/一般社団法人 日本自動車連盟)。日本全国どこでも、電話1本で助けに来てくれる、とても頼もしいロードサービスに定評があります。

 主なサービスとしては、バッテリー上がりのときにはその場で応急処置をして始動させてくれたり、パンクも応急修理をして走れるようにしてくれます。ガス欠の際にも、一般道や高速道路にかかわらず、燃料を持って給油しに駆けつけてくれます。キー閉じ込みはその場でドアを開けてくれるし、路肩の溝などへの落輪を引き出したり、雪道などでスタックした場合も引っ張り出したりしてくれます。故障で動けなくなった車両を牽引して修理場所まで運んでくれたり、異音や異臭にはその場で点検作業もしてくれるのです。

 ちなみにJAFのサービスはクルマだけじゃなく、バイクにも対応しています。自動車保険に付帯するバイク保険に加入している人も多いかもしれませんが、保険の場合には異音や異臭、自然災害に起因する事故や故障、泥道や砂地などでのスタックは対象外となっている場合も多いので、JAFに頼る人が多いのも納得。これは所有しているバイクだけでなく、レンタルバイクでもOKというから安心ですね。

会員でなくてもJAFを呼ぶことは可能

 でもJAFって、会員になっている人しか利用できないんでしょ? と思っている人も多いかもしれません。じつはこれらのサービスは、非会員でも利用することができます。ただ、2024年4月1日から料金改定があり、非会員の利用料金はかなり値上がりしました。

 JAFの料金は、作業する場所が一般道か高速道路かによって別の設定となっていますが、まず利用する際の非会員の基本料が、一般道では昼間(8〜20時)が8380円、夜間(20〜8時)が1万480円だったところ、新料金では、それぞれ1万5700円、1万9630円と、ほぼ2倍に値上げ。牽引料は1kmあたり730円から830円(24時間同価格)と100円の値上げにとどまっていますが、バッテリーあがりは昼間が1万3130円だったところ、2万1700円に。スペアタイヤへの交換(1本)は、昼間が1万1230円だったところ、2万1700円へと値上げされています。

 でも、非会員でもJAFは呼べるのです。トラブルで困ったときにはお金よりも人命や時間が優先だという人は多いですから、来てくれて修理してくれ助けてくれるだけでもありがたいものかもしれません。

 ただ、上記のサービスすべて、JAF会員になっていれば無料です。牽引サービスも、これまで15kmまでは無料でその後は1km超えるごとに730円だったのが、新料金では20kmまで無料で1km超えるごとに830円となりました。もちろん、JAFは車両ではなく人に対してのサービスなので、その人が愛車を複数台持っていようと、バイクを持っていようと、たまたま同乗した車両にトラブルが発生した場合でも、ひとり分の会費ですべて無料ということになります。

 JAFの会員には個人会員、家族会員、法人会員の3タイプがあり、個人会員の場合は1年+自動振替を申し込むと6000円のところ500円割引で5500円に。2年、3年、5年一括払いもあり、それぞれお得になっています。家族会員は、個人会員と同居または生計を一にする家族であれば、1名2000円で会員になることができます。

 会員になると、ロードサービスだけでなく日常のなかでもちょっとした割引やお得なサービスが受けられるのもJAFの魅力。ファミレスやカフェ、テーマパークやカラオケ、クリーニング店やメガネ店、スポーツ用品店など、さまざまな分野でJAF会員割引が充実しています。それらを駆使すれば、年会費を取り戻すことも可能というくらいの充実ぶりです。

 とはいえ、愛車が故障するかどうかわからないのに年会費を払うのはちょっと……と抵抗のある人は、ひとまず「非会員でもJAFは利用できる」ということを頭に入れておくと安心ですね。