【MLB】ドジャース0−2ナショナルズ(4月17日・日本時間18日/ロサンゼルス)

 もはや敵も味方も関係なく“グリーンライト”だ。ドジャース大谷翔平投手が「2番・DH」で先発出場し、4打数3安打と活躍。チームは完封負けながら1人、気を吐いた結果となった。8回にはなんとか1点を返そうと、一塁走者だったシーンから今季4個目の盗塁に成功。あまりに完璧なスタートに、相手捕手も全く送球する気がないという一コマが生まれた。

【映像】盗塁する大谷に捕手が刺す気ゼロな瞬間

 昨年受けた右肘手術の影響もあり、今季は打者に専念する大谷。その分、打撃に加えて走塁にも力を入れており、今季は40本塁打・40盗塁の「40−40」さらには史上初の「50−50」達成に期待をかける声も多い。

 この日は松井秀喜氏と並んでいるメジャー日本人最多本塁打記録(175本)の更新はならなかったが、今季4個目の盗塁を決めて本拠地のファンを興奮させた。

 日本時間の早朝からファンを喜ばせた盗塁シーンだが、もはや相手にすれば「好きに走っていいよ」というほどの完璧なものだった。カウント1-1から、ナショナルズの抑え・フィガネンが大きめのフォームで投げるところ、大谷は抜群のスタート。捕手アダムズは、ちらりと大谷の場所を目で確認したが、到底投げても間に合わないと送球する素振りすら見せずに諦めた。

 “グリーンライト”とは、攻撃側の走者がサインなしにいつでも本人のタイミングで盗塁してもいいという意味の言葉。ただし、昨年からのルール改正もあり守備側も牽制の数が制限もされており、走者には有利な環境になっている。走塁への意識・能力を高めた大谷だけに、相手バッテリーからすれば、さらに警戒を強めて阻止するよりも、むしろ「いつでもどうぞ」とばかりに無警戒にして、打者に集中するというケースも今後増えてくるかもしれない。そうなれば大谷も走りたい放題だ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)