5月12日から東京・両国国技館で開催される大相撲五月場所に先立ち、4月30日に新番付が発表された。三月場所に新入幕としては110年ぶりとなる幕内優勝を果たした尊富士(伊勢ケ濱)は、番付を十一枚上げて前頭六枚目に。また新入幕から2場所連続で11勝を挙げた大の里(二所ノ関)が、昭和以降2番目に早い所要6場所という異例のスピードで新三役の小結に昇進した。若手力士の台頭が目立っている中で、来る五月場所に向けて幕下以下の注目力士を紹介する。一人目は、大阪・エディオンアリーナで行われた三月場所で、圧倒的な体重差をはねのけて土俵を沸かせた当時19歳の幕下力士・須崎(大嶽)。

【映像】小兵力士、巨漢力士を土俵下に吹っ飛ばす豪快白星

 三月場所の5日目、当時19歳で幕下四十九枚目だった須崎が、体重67.4キロ差を克服して同じく19歳で幕下四十八枚目だった安大翔(安治川)を土俵下に豪快に吹き飛ばす勝利を収めた。

 立ち合いは安大翔の出足と圧力に押し込まれた須崎だが、素早い身のこなしと柔軟性で安大翔の圧力をかわし、土俵際での強烈な押し出しで勝負を決めた。小兵力士である須崎が大きな安大翔を豪快に吹き飛ばした瞬間、会場からは大きな歓声が沸き起こった。館内の反応からも体格差をものともせずに戦う大相撲の醍醐味がつまった印象的な一番だったといえる。この取り組みに対して、ネットでは「まさか倒せるとは」「魅せる相撲」など驚きや称賛の声が相次いだ。

 場所を前に、今場所の注目だった尊富士、さらに16場所ぶりに三役復帰を果たした小結・朝乃山(高砂)の休場が発表された。そんな中で、20歳になった須崎は番付を幕下四十一枚目に、19歳の安大翔は幕下三十枚目にそれぞれ番付を上げて五月場所に臨む。須崎や安大翔の若い力士が五月場所でどのような活躍を見せるのか注目だ。(ABEMA『大相撲チャンネル』)