『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』が現在上映中だ。このたび、本作をさらに楽しめる4日連続の振り返り企画の3日目として、超高校級エース・牛島を擁する白鳥沢学園高校との激闘を描いたアニメシリーズ第3期の振り返りと、『ゴミ捨て場の決戦』の新たな場面写真が届いた。

■全国まで、あと一つ。烏野高校最大の挑戦!
「堕ちた強豪、飛べない烏」。かつてそう呼ばれた烏野高校が、ついに“頂”の舞台へと辿り着いた。春の高校バレー宮城県代表決定戦、その決勝だ。対するのは超高校級エース・牛島若利を擁する、白鳥沢学園高校。試合の序盤から、牛島の強烈なスパイクが烏野を苦しめる。

慣れない左利きの攻撃に、守護神である西谷ですらレシーブを失敗してしまう中、相手のアタックコースを制限させるようにブロックする“トータルディフェンス”で対抗する。しかし、絶対王者の力を見せつけられ、第一セットを落としてしまう。

迎えた第二セットでは決死の攻撃を見せる烏野に、白鳥沢のミドルブロッカー・天童が立ちふさがる。「ブロックは止めるのではなく叩き落すもの」と言い放ち、鋭い読みと直感によるブロックから“GUESS・MONSTER”と呼ばれる天童にスパイクがことごとく叩き落される。そんな中、月島だけは冷静に相手コートを見つめていた。ようやく“トータルディフェンス”が機能してきたところで、デュースの競り合いになる。

緊迫した試合展開の中、「僕がウシワカに勝てるわけないじゃん」と月島の回想が描かれる。常に冷静に分析できるという月島の強みは、同時に現実的な判断をしすぎてしまうという弱点にもなっていた。

しかしチームの決して諦めない、喰らいついていく姿勢に月島も感化されていく。完全にブロックすることは出来ずとも、ワンタッチすることで白鳥沢へ苛立ちを蓄積させていく。そしてその時は訪れた。

「ほんの僅か、いらだちと焦りを含んだ綻びを、まってたよ」。

一瞬のチャンスを見逃さなかった月島は、牛島のアタックを見事ブロックすることに成功する。回想には続きがあった。「僕がウシワカに勝てるわけないじゃん。ただ、何本かは止めてやろうと思ってるだけ」。普段冷静な月島からは想像もできない雄叫びが上がり、第二セットを制す。月島が覚醒する作品の名シーンのひとつだ。



迎えた第三セットでは、落としたセットを引きずることなく、立て直してきたセッター・白布に絶対王者の貫禄を見せつけられる。エース・牛島に徹底的にボールを集め“個”の力で圧倒する白鳥沢に、烏野は新しい技と連携という“数”の力で対抗する。

2セットを先取され、後がない烏野。牛島の言葉に奮起した日向の守備も功を奏し、競り合う展開になるも、迎える4セット目はこれまで経験したことのない未知の領域だ。かつてない疲労が烏野の選手たちを襲う中、デュースの競り合いを制し、第四セットをなんとかもぎ取った。

ついに迎えたファイナルセット。セッター・影山を少しでも温存させるため、三年生セッター・菅原をスターティングに据える。堅実なプレーを武器にしてきた菅原だったが、東京合宿で練習したセッターによるスパイクが炸裂。しかしここで月島の手から流血があり、悔しさを滲ませながらも試合から一時離脱する。

ブロックの大きな要を失った烏野はもう一度心をひとつにし、気合を入れなおしていく。「何か嫌だ」。牛島が抱いていた、実力としては劣るものの何かが引っかかる、日向への特殊な嫌悪感。それはやがて、執念あふれる彼のプレーによって、明確な対抗心へと変わっていく。一進一退の攻防を繰り広げる中、影山が復活し、月島も戦線に復帰した。

ピンチサーバー・山口の活躍もあり、ファイナルセットはついに20点台に突入する。体力の限界も近づく中、チーム全員で猛攻撃を仕掛ける中、影山はあの男にトスを上げる。相手コートにボールが叩きつけられた。激闘の幕を下ろしたのは、やはり日向だった。

「コンクリート出身、日向翔陽です。あなたをブッ倒して全国へ行きます」。第2期でそう牛島に宣言した日向は、これで見事に下剋上を果たした。

次の舞台は東京。春の高校バレーで待ち受ける全国の猛者たちを倒すため、烏野は再び練習の日々に明け暮れる。そんな中、影山へ全日本ユース強化合宿への招集がかかり、シリーズ第3期は終わりを迎える。


さらに、劇場版より新たに2点の場面写真も公開された。1枚目は苦悶の表情を浮かべる日向の姿を捉えたもの。常に前向きで逆境すらも力に変えてしまう程の強いメンタルを持つ日向に待ち受けるピンチとははたして。本作で相対するのは、日向の因縁のライバル・孤爪研磨を擁する東京・音駒高校だ。“繋ぐ”をモットーにした超守備的なプレースタイルの音駒に打ち勝つことはできるのだろうか。

2枚目は、音駒のミドルブロッカー・黒尾鉄朗のアタックが、月島のブロックをかいくぐった瞬間を捉えたシーンだ。月島は音駒高校を含む、関東の強豪校との合同合宿で同じポジションである黒尾とともに居残り練習をする中で成長していく。その関係性はさながら師弟だ。第3期でも大きな成長を遂げた月島の本作での活躍、そして煽り煽られることで生まれる2人の不思議な関係性はどう描かれているのか。ぜひ劇場で確かめよう。

『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』は、現在上映中。


『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』
◆原作:「ハイキュー!!」古舘春一(集英社 ジャンプ コミックス刊)
◆監督・脚本:満仲勧
◆キャスト:
村瀬 歩 石川界人 日野 聡 入野自由 林 勇
細谷佳正 岡本信彦 内山昂輝 斉藤壮馬 増田俊樹
名塚佳織 諸星すみれ 神谷浩史 江川央生
梶 裕貴 中村悠一 立花慎之介 石井マーク ほか
◆公開:大ヒット公開中!
◆主題歌:SPYAIR「オレンジ」
◆アニメーション制作:Production I.G
◆配給:東宝
(C)2024「ハイキュー!!」製作委員会(C)古舘春一/集英社