メキシコメディア「ネリをノックアウト! 彼はモンスターだ!」

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体タイトルマッチ12回戦が6日、東京ドームで行われ、王者・井上尚弥(大橋)がWBC1位の指名挑戦者ルイス・ネリ(メキシコ)に6回1分22秒TKO勝ちした。34年ぶりに開催された東京Dボクシング興行。過去にドーピング騒動や体重超過を起こし、日本と因縁深い悪童を成敗した。敗れたネリの地元メキシコメディアは脱帽した。

 初回に左フックを井上の顎に着弾させ、ダウンを奪ったネリ。しかし、そこからモンスターに盛り返されると、計3度のダウンを喫し、6回TKOで敗れた。ダメージの色濃いネリは決着後、すぐに立ち上がれず呆然。試合後、井上と健闘を称え合う握手を交わしたが、病院へ直行。関係者からは「本日のネリ選手のインタビューは大事を取って病院に行くため、実施はなしとなりました」とアナウンスされた。

 メキシコメディア「アステカTV」は「ナオヤ・イノウエが東京ドームでパンテーラ・ネリをノックアウト! 彼はモンスターだ!」との見出しで伝えた。「イノウエは彼は未だ無敗で、今日の試合で世界最強のボクサーであることを証明した」と称賛。「31歳のイノウエはこの試合で、27戦無敗(24KO)となり、現代における世界最高のボクサーの1人となった」と評した。

 一方で「ネリは最善を尽くし、勝利を予感させた」「パンテーラ(ネリ)の準備は本当に素晴らしかった。2週間前に来日したことは井上に対して脅威となっただろう」と母国の挑戦者の善戦を称えた。「それでもモンスターと呼ばれる男には敵わなかった」と最後は力の差を見せつけた井上に絶望するしかなかった。

(THE ANSWER編集部)