米専門紙が記事を掲載

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)への賛辞が止まらない。6日に元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOで撃破。米国の名トレーナーは「ウェルター級で戦っていたら、ボクシングの歴史が違っていた」と熱弁した。

 井上は初回にダウンを奪われながら3つのダウンを奪い返す逆転勝ち。34年ぶりの東京Dボクシング興行で4万3000人を熱狂させた。米専門メディア「ボクシングシーン.com」は、「イノウエ―ネリ戦の余波」などと題した記事を掲載。「ブレッドマン」の異名で知られる米国の名トレーナー、スティーブン・エドワーズ氏がファンの質問に答える恒例の企画を実施した。

 この中でエドワーズ氏は、さらに上の階級に転向することを望む海外ファンに対し、「ファンを喜ばせることはとても難しい」と呆れ気味。井上はすでにライトフライ級から5階級分も上げていることを指摘した。さらに「私はイノウエの戦い方が大好きだ」と称賛。こう続けている。

「もし彼が118(ポンド=バンタム級)ではなく147(ポンド=ウェルター級)で戦っていたら、ボクシングの歴史が違っていた可能性があると私はおおっぴらに言ってきた。彼はそれだけ優れているんだ」

 現在のスーパーバンタム級(55.3キロ)から5階級も上のウェルター級(66.68キロ)だった場合を妄想。海外では人気が高いとは言い難い軽量級ではなく、化け物ぞろいの中量級なら爆発的な影響を与えていたという。それだけ井上の実力が圧倒的ということだろう。

(THE ANSWER編集部)