広島市は17日、原爆投下から79年となる8月6日の平和記念式典にロシアとベラルーシの代表を招待しないことを明らかにした。市は2022年から両国の招待を取りやめており、3年連続となる。

 市は招待を見送った理由としてロシアによるウクライナ侵攻を挙げ、「昨年度から状況が変わっておらず、同様の対応を取ることにした」と説明している。政府にも連絡したという。

 市は招待状の代わりに、「紛争が終わり、広島を訪問できる日が来ることを心待ちにしている」という内容の書簡を5月中に送る予定だ。

 パレスチナ自治区ガザ地区で戦闘を続けているイスラエルの代表は招待する方針だという。市は「(イスラム組織)ハマスとイスラエルの戦闘については、世界各国を見ても判断が定まっていない。招待することで、平和の発信につなげたい」としている。

 市は例年、外国の代表に参列を呼びかけており、昨年度は167カ国の首脳や大使に招待状を送っていた。(魚住あかり)