北陸3県の4月の宿泊施設の稼働状況について、富山国際大の大谷友男准教授の研究室などが、宿泊予約サイトのビッグデータを分析し、9日発表した。3県とも全国平均より高く、北陸応援割に加え、石川、富山は能登半島地震関連の宿泊需要、福井は北陸新幹線の敦賀延伸効果が継続しているとみている。

 宿泊稼働指数として同研究室と九州経済調査協会が算出。稼働状況が良いと100に近づく。観光庁の「宿泊旅行統計調査」より速報性が高い。

 平日では全国が49・1に対し、富山は73・6、石川70・0、福井60・8といずれも大きく上回った。土日(休前日の場合)も全国が73・8に対し、富山86・3、福井84・6、石川81・0と高水準だった。

 大谷准教授は、石川、富山の土日(同)の指数は、コロナ禍前(2019年4月)と大きな違いはないが、平日は富山が26・9ポイント増、石川25・1ポイント増と大幅に増えていることから、「復旧関係者や2次避難者の需要が依然として大きい」と指摘する。

 福井では、平日の指数が、コロナ禍前(50・1)と比べ約11ポイント増えており、福井、あわら、坂井の3市を中心に新幹線効果は顕著だとした。(長屋護)