4月14日、2024年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第2戦 スーパーバイクレース in もてぎのST1000クラス決勝が栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われ、國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.)が優勝を飾った。2位は作本輝介(Astemo HondaDream SI Racing)、3位は岩戸亮介(Kawasaki Plaza Racing Team)となっている。

 好天に恵まれ、朝からぐんぐん気温が上がった決勝日。この日の最後にスケジュールされたST1000クラス決勝。直前のJSB1000クラス赤旗中断の影響を受け、スケジュール進行が30分遅くなった。

 午後4時05分にスタート。ホールショットを奪ってオープニングラップを制したのは作本。國峰啄磨(TOHO Racing)、國井、岩戸、荒川晃大(MOTOBUM HONDA)、豊島怜(DOGFIGHTRACING JDS)が続き、トップ集団を形成する。

 2周目、スタートで出遅れたポールシッターの國井がトップに浮上。國井は4周目には1分49秒台にペースを上げる。ついて行ったのは作本のみ。豊島は遅れ、國峰、岩戸、荒川が3台での表彰台争いを開始するが、荒川にはジャンプスタートによるライドスルーペナルティが科される。荒川はそのまま周回を続けたため、黒旗が提示されてしまう。

 荒川は7周目にピットイン。表彰台争いから姿を消す。

 レース後半は國井のトップ独走体制を築き、作本は単独2番手走行に移行。國峰と岩戸が一騎打ちの表彰台争いを展開する。レース終盤。國峰と岩戸の3位争いが激化。ラスト2周で岩戸が國峰を捕らえて前に出る。

 國井は最後まで危なげない走りを披露して全日本ロード、初優勝。作本は2位表彰台。岩戸がポジションをキープして3位表彰台を獲得した。

■國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.)ST1000 決勝レース:優勝
「今回は去年型のCBR1000RRを使ったのでデータもあったし、元々もてぎは得意だから、テストから調子よく走れていました。また、先に開幕したアジア選手権を走っているので、レースに対してのアドバンテージもありました。レースウイークも思い通りに走れたのが、今日のレースにつながったのかなと思います。前に誰もいない状況でチェッカーを受けられたのは最高でした。やっと勝てたという気持ちです」

■作本輝介(Astemo HondaDream SI Racing)ST1000 決勝レース:2位
「チームメイトの渡辺一馬選手がテストで激しいクラッシュにより欠場という形になりました。早く回復して、一緒にレースできるようになってほしいです」

「自分自身としては、テストから一発タイムを出すのが難しい状態に陥っていて、それが決勝まで響いてしまいました。國井選手に抜かれたときについていこうと思ったのですが、力負けしてしまいました。悔しいという気持ちしかありません」

■岩戸亮介(Kawasaki Plaza Racing Team)ST1000 決勝レース:3位
「去年の最終戦では同じような3位争いの状況で失敗しているから、今日は二度と失敗しないぞと集中して走っていました。そのおかげで落ち着いて仕掛けることができたのでよかったです」

「今年はカワサキプラザチームを発足して3年目。過去2年間は表彰台すらありませんでした。心が折れそうになったときもあったけど、あきらめずにチームと一緒に課題に取り組んで前進することができました。遅くなりましたが、表彰台はまず第一歩です」